内部監査的に言えばトリプルチェック自体は無意味無駄ではない

再発防止にトリプルチェック! 無意味なチェック地獄にどうすればよいのか
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=40&from=diary&id=7703130

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トリプルチェック。。。

業務効率を考えるなら「無意味」「無駄」と言いたくなるところ。ミス防止という観点でもそこまで効果的かどうかというところはある。ダブルチェックは作業者と別の視点という意味を既に持たせているわけだが、トリプルともなると記事にあるようにさすがに「気が抜けてしまう」というか。

ただ、「業務効率を上げる」というのはほぼ同時に「不正の効率」も上昇させることになってしまうので、内部監査の「不正抑止」という視点でいえば3者目のチェックは非常に有効ではある、とはいえ推奨まではしないけれど(笑)。

2者だと両者の同時の合意で「不正への意思統一」が出来てしまう。特に「利害が一致する2者」の場合、ビッグモーターと保険会社の不正のように容易に不正が発生する(保険金が上がるという意味で利害がぶつかる被保険者の目線がないところで協力関係が築きやすい)。これが3者になると呼吸がそろわないことがぐっと増えるので不正抑止になりやすい。・・・とはいえ官製談合のように3者以上でも不正は相変わらずあり得るのだけれど。

一方で利害がぶつかる2者(3者)でのチェックになれば、より厳しくできるが業務効率は確実に落ちる。このあたり匙加減が難しい。

25年前に高齢者ショップの店長もどきをしていた私と金融関係にいた妻で「レジの金が1円合わない場合」の話題があった。金融機関ではたとえ1円でも合わなければ信用問題なので、人件費を数千円、数万円かけてでも地を這うようにして1円を探し回る。一方で私は効率重視でポケットマネーで不足分を補充したことが何回かあったが、じゃあ絶対の正解かというとそうでもないわけで。

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CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。