将棋 山崩しの専門用語

将棋教室の合間にはさみ将棋や廻り将棋をやってたが、一番嵌ったのは「山崩し」であった。

40枚の駒を駒箱に入れて伏せることで不安定に駒が重なり合った山を作る。そこから音を立てないように1枚以上の駒を取るのを参加者が順番に繰り返すという非常に単純なものだが。

うちのルールでは使用するのは「利き腕でない側の小指限定」である。またパスなどという生易しいものは存在しない。

土砂崩れを取り除く工事業者の気持ちが少しわかるようになる(かもしれない)。

ルールは単純だが、技や駆け引きは結構奥深いものであった。何となくできた専門用語を披歴するとしよう。すべてハナーが勝手に思いついた造語である。

①引きずり
使用する指で押さえて駒を手間に引きずること。基本的には駒の獲得に用いる技だが、山を調えるなどにも用いる基本技

②押し(込み)
引きずりとは反対に駒を押す。駒の山に押し付けて山を安定させるなどの調整にも用いるし、安定させた駒を獲得する時にも用いる。

③指枕
そのままだと落ちて音がする駒の下に指をさしはさむ技。

④寝かしつけ
指枕から指を静かにスライドして着地させる技。駒が安定すれば移動は容易になる。着地時に音がするかどうかがカギ

⑤立たせ
指枕から駒を立ち上がらせる。根貸付よりも音が発生するリスクは低いが,その後の移動は困難なので使い分けが必要

⑥逆立ち
立たせの一種だが、駒が最も不安定な五角形の斜め面を接地した立たせ

⑦逆立ち歩き
逆立ちした状態での引きずり、もしくは押しによる移動 獲得狙い

⑧重ね
押し込みや引きずりですでに寝ている駒にもう一枚を重ねて寝かせること 大量獲得技の基本

⑨波乗り
押し込みや引きずりですでに寝ている駒の上に「立たせ」で駒を乗せること。寝ている駒をサーフボード、上に立っている駒をサーファーに見立てたネーミング

⑩劇的ビフォーアフター
様々な技を駆使して、駒山の形状を開始時と大きく変えること

⑪山押し
複数の重ねや波乗り状態の塊すべてを押して獲得を狙う大技、ビフォーアフターから派生

⑫預け
不安定な駒の重心をほかの駒に預け、不安定な駒の下の駒を獲得しやすくする行為

ってな感じで。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。