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奥様はクレイジーフルーツ/柚木麻子







#柚木麻子  さんの著書、 
『 #奥様はクレイジーフルーツ 』を拝読📖しました。






柚木麻子さんは、『 #ランチのアッコちゃん 』で知り、美味しいものを丁寧に描写される方、リアル感ある女性の描写をされる方というイメージ。
そのイメージは本書でも色濃く出ていましたが、こういうテーマも描くのかと少し意外性もありました。



とても仲がいいのに性生活だけが上手くいかない夫婦のお話。
レスに悩みどんどん野獣化していく主人公の初美。
初美のうつろう心情と重ねるように季節ごとのフルーツが登場します。


結構あからさまに性的表現があるのですが、変にいやらしく感じないのは、初美のキャラのお陰でしょう。
レスに悩み悶々とし葛藤する初美の姿は、なんだか可愛らしくて応援したくなってきます。


それと同時に初美と自分を重ねながら、かつての恋人や現在の人を思い浮かべ、本に向かって頷きたくなるほど共感していました。


出産や育児の壮絶さは既婚者仲間から再三にわたって聞かされているけれど、その苦しみを含めて、どうしてもこの身で知りたい。
命というものを知り尽くしたい。性欲のずっとずっと先にあるものをこの手でつかんでみたい。



これは、正に今の自分の心情とピッタリ。
そろそろ、諦めねばと思えば思うほどこの想いが強まります。
ただ子供が欲しい訳ではなく、愛する人の子供が欲しいと。



女はとても強欲なんです。
身体を求められることは嬉しい。自分の身体を欲してくれる存在がいることは、本当に心強い。
でも、身体だけしか興味が無いと分かると悲しくなるのです。心にも興味を持って欲しい。
全部引っ括めた自分に興味を持って欲しい。



そこのバランスが崩れると、何とも言えない気持になるものです。
一緒にいる意味があるのかとさえ疑問になってくる。
でも、男にだって言い分はあるはず。
ちゃんとお互いの気持ちを伝え、受け容れるということを怠らないようにしないといけないと思いました。


あきらめの先に待っていたのは、かつてない穏やかな時間だった。



これに関して言うと、あきらめという表現は少し違うような気もします。
あきらめというよりも、お互いの妥協できる着地点を見つけた時、また穏やかな時間が戻ってくると思うのです。





柚木麻子さんはまだ何冊か積読📚あるので、時間置いてまた拝読しよう。





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