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鳥のトリビア いろ鳥ドリ #1

皆さん 突然ですが「ヒゲワシ」をご存じですか?
聞いておいてなんですが知らない方がほとんどだと思います。
「ヒゲワシ? 鷲がヒゲでも生やしたの?www」と思った人もいるでしょう。
 
 
そ の 通 り で す

こちらがヒゲワシです。名前の通り嘴付近にヒゲの様な羽があります。
他にも目の色が特徴的です。瞳の中に赤がある生き物は珍しいですよね。
 
最初の画像をみて「ヒゲワシかっこいい」と思った方がいるかもしれませんが
正面から見ると口角が上がっていて笑っているように見えるのがとってもかわいいんですよ。(鳥に表情筋はないのですが)

こんなに魅力がいっぱいなヒゲワシさんですが日本では一ヶ所でしか見ることが出来ません。
 
そこは....
 
静岡県 日本平動物園
 
です!!!
 
実はこのヒゲワシ、1985年に中国から友好の証として寄贈されたようです。詳しい年齢は分かっていないようですが少なくとも38才以上です。ヒゲワシの寿命は40年ほどと言われており、かなりの高齢だという事が分かります。
 
寄贈された当時はオスとメス両方居たようですが、オスの方が翌年に亡くなってしまったそうです。
 
ここで「あれ?」っと思った方が居るかもしれません。
 
そう、あなたが「かっこいい」と感じた上記のヒゲワシは
 
 
女 の 子 で す 
 
 
かっこいい女性キャラが好きという方々には刺さりそうですね。
 
しかし、先述の通り日本で展示されているのは一ヶ所のみで、すでに高齢なので直接観られる機会はあとわずかかもしれません。
 
実は海外を含めヒゲワシを展示している動物園は多くありません。
理由はヒゲワシが絶滅危惧種だからです。
ヒゲワシは主にチベット・インド・アフリカ・南ヨーロッパの高山に生息しています。
ヨーロッパではその昔、大規模なヒゲワシ狩りが行われました。理由は家畜や赤子をさらわれると当時の人々に思われたためです。画像では分かりにくいですがヒゲワシはかなり大きな鳥です。
自分の赤ん坊を連れ去られてしまうと感じるのも無理はないでしょう。
この大規模な乱獲によってヒゲワシは生息数を大きく減らしてしまいました。
しかし、ヒゲワシはコンドルの仲間で実際に食べるのは動物の死骸です。
なかでも骨を好んで食べ、強力な胃酸で骨に潜む細菌もろとも溶かすことが出来ます。
ヒゲワシは死骸の骨を食べることにより、病原菌の繁殖を防ぐ事が出来ます。
 
しかしながら上記の人々の勘違いにより生息数を大きく減らしてしまった悲しい鳥なのです。
 
近年ではスイスでヒゲワシの保護活動が行われており、人口繁殖や野生復帰の試みが行われています。
 
私個人としてもヒゲワシはとても好きな鳥なので、世界中の動物園で展示出来るくらいに生息数を回復させてほしいです。
 
 
話があちこちに飛んでしまいましたが(鳥だけに)この記事を要約すると次の通りです
 
 
ヒゲワシは魅力がいっぱい
 
骨を食べてそこに潜む病原菌を処理できる
 
世界でも数が少ない(絶滅危惧種)希少な鳥
 
日本では静岡県 日本平動物園で観れる
 
既に高齢で直接観れる機会が残り僅か
 
 
この記事を呼んでヒゲワシを直接観たいと思った方は是非
静岡県 日本平動物園へ足を運んでみてください。