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ニーアオートマタの沼#10

ヨルハ計画の続きから

ヨルハ部隊を壊滅、またこの計画立案者もアンドロイドのため、記憶を消去することでヨルハ計画の存在を秘匿する。そうする事で、人類のために戦っていたヨルハ部隊を見てきたアンドロイドたちや、その武勇伝を知るものたちによって裏打ちされた「月面に人類は生き残っている」という情報偽装が完全に達成される。

といったからくりである。人類のために戦ってきた自分たちヨルハは、情報操作のために生み出された捨て駒で、結局死にまーす。という文書を見れば9Sもそりゃ発狂するだろう。
ヨルハ計画の作戦最終段階では随行支援ユニットであるポッドたちによってヨルハ機体の全個体データの削除とサーバーの初期化、転送ユニットに格納されている義体も破棄される。二度と機体の製造を出来なくした上で、万が一生き残っている機体がいた場合でもポッドによる攻撃で破壊を行うというとてつもない念の入れようも確認できます。

またヨルハ計画立案にあたり、最終的に廃棄されるアンドロイドに通常のAIを搭載する事は人道的見地から許されないという、すごく今更感のある判断から、ヨルハ機体のコアとして搭載されているブラックボックスは機械生命体のコアを流用している。という衝撃的な事実がある。
なんだこれ。
#6とかで、9Sの紹介に「9Sは敵である機械生命体に対して、自分たちアンドロイドに比べてはるかに劣った存在であると考えており、(中略)機械生命体の事を見下し、あざけるような言動を見せることが多い。」とある。9S…どんな気持ちや。いままで下等生物として扱ってきた奴らが、実は自分と同じレベル帯だったんやぞ。。。。「機械生命体が心を持つなんてありえない」そんなことも言ってたよな。作られた過程も文字通り捨て駒。狂って当然である。

さいごに
ニーアオートマタはマルチエンディング方式になっており、メインのエンディングが1週目のAエンド。2週目のBエンド。3週目以降のC、Dエンド。そしてそのあとのEエンド。この5つが主なエンディングとなっているが、この他にもFからZまでのサブエンディングがある。サブエンディングは例えば、作戦領域内を離れたり、味方を殺してしまう等をすると見ることが出来る小ネタ的なエンドだが、その中でもネタに振っているものを紹介する。
Kエンド  「このアジって魚を食べるとアンドロイドの体にもの凄く悪い影響があるらしいんだ。」というセリフでアジが渡される。そしてアジを食べてみると....
「興味を抑えられずアジを食べてしまった。直ちに体液の凝固が始まり、全身の筋肉が硬直し始めたのが分かる。......確かに旨い。人類が食用にしていたのも頷ける。薄れゆく意識の中、アンドロイドはそんなことを思っていた。 aji wo [K]utta 」
アジを食べるだけのエンドなのですが、なんともシュールなこのエンディングが結構お気に入りです。
とても面白い作品なので、ぜひ自分の目で確かめて欲しいです。

[全ての存在は滅びるようにデザインされている。]
[生と死を繰り返す螺旋に…『彼等』は囚われ続けている。]

[だが......その輪廻の中で足掻く事が、生きるという意味なのだ。]
[『私達』は、そう思う。]