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日本の島の数が倍増?

東京都、奈良県、大分県の三つの中で、最も南に位置するものはどれでしょう?
答えは大分県、ではなく東京都です。何故なら、小笠原諸島も東京都に含まれているからです。このように、日本には多くの島がある事は有名だと思います。地理的に、日本はどのような国ですか?と聞かれた時も、多くの人は島国であると答えるでしょう。それならば、日本にはいくつの島があるのでしょうか?この記事では日本の島の数を、島について掘り下げながら紹介します。
日本は主に北海道、本州、四国、九州の四つの島から構成されています。もちろん沖縄や小笠原諸島など小さな島は多くあります。では、島とはどのようにして決められているのでしょうか?面積、大陸からの距離、考えられる要素はたくさんあると思います。

以下は海洋法第百二十一条からの引用です。
「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう」(https://www1.doshisha.ac.jp/~karai/intlaw/docs/unclos2.htm)

つまり、海の干満の差で沈んでしまうようなものは岩などに分類されてしまうということになります。また、ニュースで沖ノ鳥島の話題についてよく耳にするかと思います。それは、上記の文による問題があるからです。沖ノ鳥島は小さな島を波による浸食から守るために周囲をブロックで囲んでいます。しかし、それでは島ではなく岩なのではないか、という議論がなされているためなのです。

さて、今までは日本には約6,800の島があるとされていました(外周が100メートル以上の島のみを数えたもの)。しかし、この数は今から30年以上前に人の手によって数えられたものなので正確な数字ではないのではないかと考えられていました。情報が古いため、資料などに記述する際に影響が出てしまうことが危惧されました。

そこで、コンピュータを用いて集計したところ、約14,000にのぼることが判明しました。人工的に作られた陸地や埋め立て地などを除き、外周が100メートル以上のものを選んだ数であり、これは今まで考えられていた数の倍以上の数になります。数え直しただけなので、これによる領土面積の変更はもちろんありません。

ここまで日本の島について考えてきました。日本は日本列島といい、世界的に見ても多くの島から構成されています。さて、今まで日本の島の数は約6,800で世界第八位でした。五位のインドネシアが約13,000、四位のカナダで約50,000ですから今回の調査から五位に順位が上がることになるのですが、順位は変動してしまうのでしょうか。今後の動きにも注目していきましょう。