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答えが分からない問題!?

今まで私たちが解いてきた数学の問題にはちゃんと答えがあってよかったですね。

…いや当たり前でしょ!
と思うかもしれませんが、実は世の中には答えが未だに出ていない問題がたくさんあります。
今回はそんな数学上の未解決問題の中で、小学生でも理解できるのに数学者でも答えが出せない面白い問題を紹介したいとおもいます。

その問題の名前はコラッツの問題です。(3n+1問題とも呼ばれます)
問題の内容はとても簡単で、

「どんな正の整数も、偶数なら2で割り、奇数なら3倍して1を足す。この操作を繰り返せば必ず最後は1になる。」
この予想は正しいのだろうか?

という問題です。

例えば最初の正の整数に10を入れてこの操作をやってみると、

10→5→16→8→4→2→1

23を入れると、

23→70→35→106→53→160→80→40→20→10→5→16→8→4→2→1

というようになります。簡単ですね。
今示した数字以外でも、自分でやってみると最終的には1になることが分かると思います。(27を入れるとかなり長くなるのでおすすめしません)
じゃあこの予想は正しい!と言いたくなるところですが、そう簡単に決められないのが数学の難しいところです。
数学ではこのような正しいか正しくないかがはっきりと決められる問題のことを「命題」と呼ぶのですが、命題が正しい、と言い切るためにはしっかりとした証明をしないといけないのです。
「そんな面倒なことしなくたって、実際にやってみたら正しいんだから正しいにきまってる」
と思うかもしれませんが、数学では大体正しいから正しいという決め方はしません。1から100000000までの全てが正しかったとしても100000001が正しくなければその予想は間違っているのです。

多くの数学者もこの問題は正しいだろうと考え、様々なテクニックを使ってこの予想を証明しようとしていますが、未だに証明はされていません。

ということで今回は未だ答えの出ない問題、コラッツの問題を紹介しました。

せっかく問題は理解したのに答えが分からないなんてもやもやするなぁ、と感じている方もいると思います。
そんな方におすすめの方法があります。
それは、たった1つこの予想が正しくない例を見つけることです。(存在するかは分かりません)
先ほども説明しましたが、命題とは1つでも正しくなければその時点で予想が間違っていると答えがでるのです。
しかも、正しいことを証明する場合と違って、間違っていることの証明の場合は1つの例を示すだけで証明が完了します。

さらに実はこの問題、1億2000万円の懸賞金がかけられているため、証明ができれば大金持ちにもなれてしまいます!

皆さんも暇な時間に適当な数字を入れてコラッツの問題の操作をしていれば、もしかしたら正しくない例を見つけることができるかもしてないのでぜひやってみてください。
ちなみに268までは正しいことが確認されているので、入れる数字はそれ以上の数字でやってくださいね。