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弓道:的前

 皆さんは弓道における的前というものをご存知でしょうか。また、やったことはあります。これをやったことのある人は、かなりの弓道人だと思われます。というのも、この的前というのが皆さんご存じの弓道になります。この的前が弓道をやっていると感じられるものになります。今回はこの的前というものをご紹介させていただきます。
 
 的前とは、実際に弓で矢を射る練習をすることです。ここから道場内で練習をすることになります。まず、指導者の下で今までやってきたことを思い返しながらやっていきます。この時も射法八節をを崩さずにできるよう意識しましょう。最初なので、まずは矢を的がある安土(的を掛ける部分のことを言い、砂や土でできた斜面で、的が固定しやすいようになっています。 的に中らなかった矢が破損するのを防ぐ役割もあります。)まで飛ばせるように頑張りましょう。この時に中てようとすると、射形が崩れて矢を変な場所に飛ばすことがあるので、しばらくは射形を意識する練習を心がけてください。で、射形が安定してきたら、指導者に狙いをつけてもらい、中てられるように射形を崩さず狙いをつけていきましょう。最初は、中てる中てないは気にせず的前練習ををやりましょう。
 
 的前では、立ちと言って何人かのグループ分けみたいなのをしてする練習をするのですが、その時に決まった動作を教わります。細かい動作は省きます。場所によりますが、私のところでは最初に本座(弓を引く際の立ち位置のことです。)という場所に立ち、そこで的に向かって「揖(ゆう)=一礼」をした後、三または五歩で射位(射を行うとき、射手が立つ位置のことです。)へ進み立ちます。この時的に向かって体を横向きに、射位が体の中心にくるように立ちます。ここで、射法八節の足踏みをします。したら、矢を足元に置き、一本または二本持ち、矢番(矢を弦に取り付けることです。)をします。その後、取り懸け(ゆがけの親指に弦をかけて弓を引く準備をすることです。)をして、物見をして、射法八節の打起しをします。その後は射法八節に従います。あとは、矢がなくなるまでの繰り返しです。矢がなくなったら、的の方に体を向け本座に戻ります。最後の人が本座に戻ったら、揖をして終わりです。これも最初は指導者が手取り足取り教えてくれます。
 
 ここまでが、的前になります。ここまでくるとあとは退屈はしません。安全に配慮しながら、楽しんで弓道をしてみてください。