弓道:審査
弓道には審査があります。知っていましたか。審査は、審査員の判断によって、自分の実力に見合った級位や段位を受けることができるのです。弓道では、審査の受け方や審査時の礼儀作法などについて細かな規定が設けられています。初心者ではわかりづらい部分もあるため、審査を受ける前に、まずは審査がどういうものかを知っておく必要があるのです。今回は弓道の審査にある規定などを紹介をしていきたいと思います。
弓道では、級位・段位というものがあります。これは全日本弓道連盟が認定するものです。級位は五級から一級まで、段位は初段から十段まであります。初めて審査を受ける場合、審査の受け方は「無指定」と「初段審査」の二種類から選ぶことができます。内容は実技試験と学科試験です。無指定審査は、級位などを指定せず、総合評価で認定された級位・段位を受けることができます。初段審査は、初段の認許について審査を受ける。合格・不合格があります。。無指定審査では、初段に及ばないと判断された場合は級位をもらえます。しかし、初段審査に不合格の場合は何ももらえません。あくまでも、初段に見合う力があるかどうかを審査されるわけです。級位・段位を認定されたら、次回の審査からは「昇段審査」を受けることになります。昇段審査の内容は、無指定審査や初段審査と同様に実技と学科の総合評価で行われます。実技試験は、二本の矢(一手)を射ます。入場から退場までの体配、射形、的中などを総合的に審査します。学科試験の内容は、段位によって異なりますが、射法八節の説明や弓道に関する作文などの記述問題が出されます。弓道教本の内容に沿って出題されるので、教本をしっかり読み込み理解しておく必要があります。そんな審査の合格ラインと合格率は、審査における合格ライン・合格率は段位によって大きく変動します。ただし、学科試験については試験問題が公表されているため、事前に対策を取ることが可能です。基本的に教本に沿った内容で出題され、約6割程度できていれば合格といわれています。各段位ごとの合格率は、初段…80〜90%、弐段…60〜70%、参段…10〜20%、四段…10%以下、ただし、合格率は地域によっても異なります。昇段審査で気をつけたいことは、「足袋の汚れ」です。審査は弓道における公式の場であり、日頃の修練の成果を発揮するハレ舞台でもあります。当然身だしなみに気をつける必要がありますが、見落としがちなのが足元です。審査では服装の身だしなみについても厳しくチェックされるので、足元まで気を抜かないよう気をつけましょう。つぎは「弓道着のサイズ」です。道着が大きすぎたり小さすぎたりすると、審査員の印象を悪くする恐れがあります。特に学生さんなどは、成長を見越して大きめなサイズの道着を着て審査に臨む場合があります。筒袖から体が見えてしまう、だぼっとしたシルエットになってしまうなど、サイズの合わない道着では美しく正しい形に見えないことがあるので注意が必要です。最後に「級位・段位の登録料が必要」なことです。審査で級位や段位を認定された場合、登録料を支払って登録手続きを行います。これは審査を受けるための費用とは別途必要です。初めて審査を受けるとき、登録料について知らずに来てしまう人は少なくありません。また、段位によって登録料は変わるので、手持ちのお金が足りないといったことにならないよう、お財布の中身には余裕を持たせておくと安心です。
以上が弓道の審査についてです。もし審査を受ける場合はこれらのことを注意してください。