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約20年間極真空手を続けた学生#2

私が6歳の時、初めての昇級審査を受けました.その時私が昇級審査から学んだことが有ります.

極真空手にはいくつかの級があり、その上に段が来るように階級が有ります.帯の色では白からオレンジに変わるのですが.そこでもトラウマになるような事が有りました.当時の昇級審査は、ただ審査を受けるだけではなく、セミナーと呼ばれる泊まり込みで修行を行ったのち、審査を行うような合宿のようなものでした.

そのセミナーでは、お世話になっている道場の師範をはじめ、色々な道場の師範が集まり、色々な師範から稽古を受けることが出来ます.どの師範からも丁寧に稽古をつけて貰いました.中でも移動稽古と呼ばれる移動しながら空手の技を行うという稽古で、普段の稽古により技が上達していると褒められた事があり嬉しく思いました.

そんな中、トラウマになった稽古がありました.その稽古は拳立てと呼ばれる筋肉トレーニングです.拳立てとは掌で行う腕立てを拳にして行うもので、柔らかい掌で行わないため、拳がものすごく痛くなります.更に当時の稽古場は下がコンクリートであり、地面も硬く、ざらついているためかなり痛いです.

稽古後は拳が赤くなる人はもちろん、皮がめくれたり血が出たりする人もいます.私もその時は皮がめくれていたと思います.結果、私は拳立てが一時期嫌いになりました.

その後、昇級審査が始まり、そのまま組み手まで行いました.自分だけで無く、周りも同じ稽古を受けているのですから条件は対等ですが嫌だという感情が凄く芽生えた事を覚えております.審査の結果、昇級は出来ましたが暫く昇級審査と拳立てに対して恐怖しておりました.

昇級審査後、普段の稽古に戻って少し経ったころ、親に手の甲に対して心配されました.内容は拳に当たる部分だけ豆のように凸凹としており、硬くなっているとの事でした.当時はあまりよくわかっておりませんでしたが、それは皮が剥けて新しい皮ができたことにより少し皮が厚くなっている事が原因でした.

打撃において、拳の堅さとは力に直結し、堅いほど打撃もより強くなります.そのあたりから、組み手やミット打ちの際によくパンチングを褒められるようにもなりました.昇級審査により、拳立てという稽古におびえてしまって居ましたが、あそこで稽古、または空手をやめてしまわず続けて稽古に打ちんだ成果として、当時は嫌だと感じていたこともめぐっては自身の糧になるのだと、実感いたしました.