自分がアイドルになった時歌いたい曲3選

 突然ですが、「自分がアイドルになった時歌いたい曲3選」を紹介します。

 一曲目。

 ZOC、チュープリ。

 初めて聞いた時からずっと、「アイドルだったら歌いてぇ~!」って切実に思ってる曲。

 この歌に出てくるアイドル、アイドルなのに彼氏作ろうとしてんのよね、まず。炎上上等って血気盛んなこと言うたりとかね。
これは、この曲歌ってる「ZOC」っていうアイドルグループのコンセプトにぴったりハマってんのよ。言うたらアレかもしれんけど、ZOCは結成当時から結構な確率で炎上してきてる。色々あってね。

 けど、それでも女子から絶大な人気を誇ってんのは、やっぱどうしてもね、全員顔がめちゃんこええのよ。顔がはちゃめちゃに可愛いの。アイドルってなんていうか、「ヲタクの応援が無きゃ生きてけないの……」みたいな弱弱しさがあった方が伸びる気がしててんけど、もうね、全然。「は? お前らに金貰わんでも自力でてっぺん取れますけど?」みたいな顔平気でするからね。強いのよ、顔面が。もう。
そんな彼女たちが歌うからこそ、この曲は意味を成してくんねんけどさ。

 何せサビの歌詞が良すぎる。

 【アイドルになって 君のこと好きになりすぎたのは 私の方なの 会いに来て 会いたい】

 この歌詞の無邪気なアイドル感。最初の歌詞から考えたら、おそらくこれ彼氏になってほしい人に向かって言うてんのよ。チュープリ撮ろって誘ってる人に向かって言ってんのよ。アイドルになったのに、君のこと好きになっちゃったの~って駄々こねてる感じ。
 けどこれ、「アイドルがヲタクに向かって言ってる」とも取れんのよ。アイドルになって出会ったヲタク達に、会いに来てって言ってるようにも取れるのよ。両面性。小悪魔感。弄んでる感じ。でも全然嫌味じゃないし、むしろ「会いたい」なんて言われたらホイホイ会いに行きそう。この絶妙な小悪魔感、女やったら100%憧れる。もし私が顔面つよつよ最強アイドルやったら歌いてぇ~、これ。ていうか、そういう人しか歌うのが許されてないのよ、これ。

 けどやっぱり、つよつよな女ってだけで女子の共感得たわけじゃないのよ、ZOCは。
 強く見えるけど、ちゃんと弱い。自分の道突っ走ってるけど、やっぱり自分の信じた道突っ走るには障壁が付き物。

 それがね~。中盤の歌詞で出てくんのよ。

【生き急いでる わかってんだよ だって今の私は今消えちゃう】

 これ。そうなんだよ。生き急いでんのよ。今が最高だからこそ、今が永遠に続けばいいけどそうはいかんのよ。「今の私は今消えちゃう」からこそ、やりたいことは「今」やらんといけんのよ。でも、やりたいこと全部今この瞬間にできるわけじゃない。そのもどかしさを知ってるから生き急いで、結局のところ炎上しちゃったりとかなんだりするのよ。その垣間見える「弱さ」。この調和のとれた絶妙なバランスが、こっち側の心を掴んで離さんのよ。強く見えるのに本当は不器用で弱いアイドル、なりてぇわな。


 2曲目。

 ワールズエンド。、「スカーレット」。

 ワールズエンド。はもう私の今の最推しグループ。グループ名の改名、メンバーの脱退加入などなど色々あったけど、現体制になって一発目に出た曲がこれかな。
 感染症の影響とかでライブもレコーディングも出来ない状態が続いた後、満を持して出たシングル。

 元々ワールズエンド。の楽曲は、曲調が王道アイドル感とバンド感の丁度真ん中辺りの感じで大好きやってんけど、この曲出てきたときは普通に泣いちゃった。歌詞が良すぎ。これしか言うてへんな。

【窮屈な号令鳴って キヲツケで待つ世界】
 うんうん、思い通りにいかんかったもんね。なんやかんや上手くいかんくて、決まってたライブが延期になったり中止になったりを繰り返してたし、なんなら今もそうなんやないかな。

【それでもボクらは手を伸ばしてた】
 もうこの時点でヲタクの涙腺は緩み始めるわけよ。色々あったよね、そうだよね、でも絶対諦めんかったもんね。

 ここでサビに入るわけ。
【今日は空が綺麗だ“スカーレット” さあ行こうか 夜が来る前にボクら見たい夢があるから】
 ここでおそらくヲタク全員泣いた。ていうか、私は泣いた。何より、【今日は】のところで一回音が止まんのよ。で、【空が綺麗だ】のとこで音が鳴り始める。この『演出』大好きなのよ私。アニメほとんど見たこと無いから上手い例えかどうかわからんけど、「あれ、今日OPかからんの?」って思ったら途中で主人公のアップになった瞬間急にOPかかるやつみたいな。ごめん、アニメ知識が乏しい。けどまあそんな感じの、「うぉおおおお!」っていう『演出』があんのよ。
 色んなことあったけど、結局私達は諦めないよ、だって見たい夢があるから! って。そんな最高の「始動曲」があるか? 

 「スカーレット」ってなんぞやって調べてみたら、どうやら昔から「炎の色」とされている色の名前らしい。満を持して出すシングルが「炎」をモチーフにしてるって、それだけで酒が一升飲める。ずっと心の中で燃やしてたんだよってことじゃん、それは。ありがとう、再始動してくれて。

 「さあ行こうか 夜が来る前にボクら見たい夢があるから」っていう歌詞、もし自分がアイドルやったらめっちゃ歌いたくない? ヲタク引っ張っていくからついて来いよ感。めっちゃ歌いたい。


 3曲目。

  CY8ER、手と手。

  先日解散してしまったんよね、CY8ER。多分私が地下アイドルにハマったのはCY8ERが最初。Kawaii future bassっていうジャンルの、可愛い音がいっぱい入ったEDMにCY8ERで初めて触れて、一目惚れならぬ一聴惚れした。

 この曲は完全にライブの最後に歌うやつやん! っていう曲なんよね。何より2番サビ後の歌詞が、ライブ後の余韻に浸るのに最適な歌詞なのよ。
【星がキラキラと舞う中で そこに君と居れたら 時計の針よ 止まってくれ もっとここに居れたら】
 それな~! 止まってほしいよな~、針。ライブの終盤って、帰りたくないっていう気持ちが一番頂点に来る時間やんか。そこでアイドルがそれに寄り添ってくれるのすげえ有難くない? だって本来アイドルは早う帰りたいに決まってるもん。早々に帰って風呂入って寝たいに決まっとんのよ、こんなキショいヲタクの相手なんかせずにさあ。それがこんな歌詞を終盤に歌ってくれたら、確実に惚れ直してしまうやんか。

 最後の最後、
【この手と手を繋ぎ合わせて 君の元まで届くかな 届くかな】
で終わるんよ。そんなんでライブが終わったら、もういつまでも引きずってまうやんか。届かねえんだもん、どんなに頑張ったとて。「届かせるよ」じゃないのよ、「届くかな」で終わりなのよ。めっちゃ現実的。届かんのやもん、だって。でも届いてほしいなって、そういう望みというか期待というか、それでこの曲がおしまい。これは拗らせて引きずるよ。

 私はもしアイドルになったらヲタクを拗らせたいので、この曲は絶対歌いたい。

以上、「自分がアイドルになった時歌いたい曲3選」でした。急にヲタクになってごめん。でもこれを機に地下アイドルの曲も聴いてほしいな。

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