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あなたの水はどこから? 横浜市の水源①

今年も暑いですね!
こんな暑い日はしっかりと水分補給しないと熱中症になっちゃいますよ。

そんな時、蛇口を捻って考えるのです。

「あれ・・・?この水ってどこから来てるんだ・・・?」

というわけで、今回は横浜市と関わりの深い道志村について、その横浜市とのつながりについて解説していきます。

僕の記事についてはこちら

どこかから持ってきているはずなんです

冒頭でも述べた通り、あまりにも身近すぎて考えたことなんてないのですが、「水」って一体どこから来ているんですかね?

無から有を生み出すでもない限りは必ず発生源があるはずなんです。

僕はずっと思っていました。
「雨水をどこかに溜めて、それを濾過して水道水にしているんだろうな」
と。

でも、どうやら実際は違うみたいです。
まぁ冷静に考えて、何百万人も住んでいるような大都市の人口を雨水だけで賄えるはずないですからね。

皆さんはそんな冷静な立場の人間なので想像つくと思います。
ダムで川とか湖とかの水を溜めて、その水を使っているわけですね。


実は横浜市で利用されている水源は主に3ヶ所。
・道志川
・相模川
・酒匂川
らしいです。

今回はその内の一つ、道志川について、道志村も絡めて紹介して行きます。

道志川からの水

さて、そんな道志川ですが、横浜市全域で道志川の水が使われているわけではありません。
流石に川の水をそのまま飲むわけにはいかないので、一旦浄水場に運ばれます。
そこで濾過されたり、あんなことされたり、こんなことされた上で各家庭に運ばれるわけです。

その際、その浄水場ごとに送られる地区が変わってきます。
道志川からの水は旭区にある「川井浄水場」というところへ運ばれるので、この川井浄水場が管轄する地域に運ばれるということですね。

しかし、よくよく考えてみると、この浄水場ってのは凄いものです。
人間が生きる上で絶対に必要な「水」を作り出しているわけですからね。
ある意味で“最強のインフラ”と言えるでしょう。
誰もその存在を意識したことがないのに・・・

ザ・縁の下の力持ち
ですね。

道志村の基本情報

はてさて、

「そもそも道志村ってどこやねん!」

だと思うので、少し道志村についての解説を加えて行きたいと思います。

道志村、調べてみようと思うとなかなか厄介です。
数年前に起きた「道志村少女失踪事件」のことばかりヒットするんですね。。。
ネット恐ろしや。刺激的な内容が伸びるからみんなその話題ばかりするようになってしまう・・・

なかなか風評被害も甚だしいと思う一方、それ以外にこれと言って話すこともないというのも事実なのでしょうか。
絵に描いたようなど田舎です。

田舎というか、人がいないので田舎ですらないのかもしれません。

場所はここ

赤線で囲まれた部分が道志村

山梨県南都留郡道志村
「村」としては山梨県最東端らしいです。
右下に「丹沢山」って書いてありますね。
そうです。道志村は神奈川県と接している山梨県の村なのです。

右の方にある湖は宮ヶ瀬湖、左下にあるのは山中湖。
うーん、中途半端・・・
出かけるなら宮ヶ瀬ダム見学したり、山中湖でキャンプしたりとかしそう・・・

そして、この地図だと分かりづらいのですが、
道志村は上と下が山脈に囲まれています。
つまり、上の方にある都留市や上野原市、下の方にある神奈川県に行くのは非常に困難。まさに陸の孤島!!
いやぁー、全く魅力湧きませんね。

そんなこんなのせいなのか、人口は約1500人。
1学年6クラスもあるマンモス小学校だと、40人×6クラス×6学年=1440人なので、
大きな小学校の児童数程度の人しか住んでいません。

過疎

実際、山梨県の過疎地域にも認定されています。
本物!!!

しかし、その分大自然に囲まれているわけです。
江戸の頃から林業が盛んだったみたいです。

そして、1897年からは横浜市が道志川の取水を開始。
元々は相模川から取ってたみたいですが、人口増加により、それだけじゃ足りなくなってきたみたいですね。

ちなみに、最初に載せた図からも分かる通り、道志川の水は主に横浜市北西部の地域で使われています。
(青葉区西部、緑区全域、旭区北部、神奈川区西部、瀬谷区全域、泉区西部、港北区戸塚区保土ヶ谷区の一部)
ご自身の居住地はありますでしょうか?

明治後期〜大正という時代背景もあり、工業化が著しい時代。
この頃から環境問題はありました。
そのため、1916年に横浜市は貴重な水源を保護する目的で道志村の水源林を購入します。
・・・なんだか徐々に道志村が横浜市の植民地みたいになってきましたね。
ここから横浜市と道志村で共同管理という形になっていきました。

もうさ、一緒にならない?(行政的な意味で

ゆるゆるとヒモみたいな関係を続けていた両行政、しかしある時大事件が起こります。
時は2000年代。
巷では“合併”が大ブーム。
「え?まだ合併してないの?www遅れてる〜www」と言わんばかりに各市町村が次々と融合していきました。

これには道志村もビビります。

「新たな日本の夜明けぜよ・・・」

もし自分達もどこかと合併しなくてはいけないのなら、果たしてどの市町村とくっつくのがいいのだろう・・・?
この時、ある突拍子もないアイデアが爆誕します。

「横浜市になろう」

前述の通り、予てより親交のあった両行政。
だったらいっそのことくっついちゃった方がいいんじゃね?
という無茶苦茶な案が割と大真面目に出たそうなんです。
しかも有権者の4割ほどの意見。結構多い。

そしてこれが横浜市側に提案されます。

これには横浜市も困惑します。
「えぇ・・・そんなこと言われても・・・」
ってことですね。

結果、横浜市から出された答えがこちら。

・横浜市、道志村双方に機運があるとは言えない
・同志村民の全てが横浜市との合併を望んでいるわけではない
・物理的距離がありすぎる

まぁそうですよね。
特に痛いのは距離だと思います。
初めに述べた通り、道志村は両端を山に囲まれた僻地。
「諸事情により横浜市役所に行かなくちゃいけなくなった!!」
とか言ったらもはや旅行です。
宿を予約するレベル。

やはり飛地というのは不便なものですね。

代わりと言ってはなんですが

というわけで、やんわりと合併案を断った横浜市
しかし、そこまで好意を寄せられている上に、半ば植民地のように土地を割譲している状態。
何もしないわけにはいかないということで、これを契機に道志村との“友好交流関係”なるものを結びます。

要するに「2つの街で一緒に色々イベントやっていこう」計画です。

どんなものかというと

・横浜市民なら道志村の施設割引!キャンプに来てね!
道志村といえば日本屈指のキャンプ場
キャンプに来た客が森林に迷って帰らぬ人になるレベル!
なんと!横浜市民割があるそうなんです!
いかなきゃ損!

・森林管理のボランティアやってみてね!
なんと、道志村の深すぎる森林を管理する体験ができちゃうんです!
都会の雑踏に疲れ果てた人は是非!
緑に囲まれてリラックスしよう!
(決してタダ働きさせているわけではありません)

・オリジナルブランド水「はまっ子どうし」
道志村の水、「はまっ子どうし」というペットボトル飲料水をご存知ですか!?
一部自販機でも取り扱いされています。
しかし、SDGsの煽りを受け、「ペットボトルを使うのってどうなの?」ということで販売終了・・・
プレミアになること必至!!
見つけたら買っておけ!!!

・サテライトオフィスの設置
テレワークが一般的になってきた昨今
もはや都会に居を構える必要は無くなったのです。
大自然に囲まれた中で暮らし、仕事はサテライトオフィスへGO!!

・道志村の子供を横浜へ招待
社会科見学の一環として、道志村の子供たちを横浜へ招待
日本トップクラスの都会力を田舎っ子に見せつけます!
これで彼らもいずれは横浜市民に!!

まぁ、予想通りの内容ですよね。

林業体験ボランティアなんかは滅多にできることじゃないから意外と人気あるみたいです。


まとめ

てなわけで、今回の記事の内容をざっとまとめます。
この記事を読むのが面倒で結論だけ覗いてやろうって人に向けた配慮です。

①横浜市と道志村は明治時代から繋がりのある「ミズ友(水で繋がる友達という意味)」でした。
②ちょっとメンヘラな道志村ちゃんが横浜市に合併案を提出してきましたが、横浜市は華麗にスルーしました。
③そんなこんなで今まで以上に深い仲になりました。
④横浜市と道志村の今後にも期待大です!!

以上、横浜市の水源、道志村編でした。
ちょっとばかし水源にも興味が持てましたよね。

水を飲むとき、手を洗うとき、うがいをするとき
ふと気になったら是非みなさんの家庭の水源も調べてみてください!


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