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「授かれるか占って」の危険性

 私に占いを依頼してくださる人の90%の人が
「赤ちゃんを授かれるか占ってほしい」と言います。
 当たり前じゃん、妊活してんだから聞きたいのはそこでしょ?
 と思う方が大半だと思います。

 でも…よく考えてください。
 「あなたは今後一生子供を授かることはないでしょう」
 そう言われて、あなたは赤ちゃんをこの手に抱くことを諦められますか?

 私も妊活経験者ですから、よくわかります。いつになったら来てくれるかわからない、そんな焦りや辛い気持ちから解放されたいですよね。
 でも、授かれるかどうかを、何も証明できない「占い」に聞いたところであきらめられない方が大半ではないでしょうか。そう、状況は変わらないんです。

変わらないだけならまだ良いかもしれません。でも実際は
 「授からないって言われちゃった…でも諦められない。」 
 「治療は続けるけど望みは薄いのか…。」
というような後ろ向きな気持ちで今後の妊活に臨むことになる。
 そんな「占い」に意味はあるでしょうか?

 占い師の中で「人の生死は占わない」という人は多いです。大半がそう、と言っても差支えないかもしれません。生死は「神のみぞ知る」ことで、基本的には占うことはタブーとされています。
 妊娠に限らず、人の生死に関することは占うこと自体は可能だと思います。でも、それが良い方向に作用することはほとんどありません。本当は授かれたかもしれないのにあきらめたり、とんでもない無理をして体を壊してしまったり。そんな状態になってほしいと思う占い師はいないでしょう。

 このタブーについて、私も師匠から気を付けるようによく言われていました。でも、私は自分が授かれるかどうかについて何度もタロットに聞きました。そのたびに私に出た結果は「無理、あきらめたほうが吉」みたいな結果。今思えば、なんにもプラスにならなかったなぁ、と思います。

 どうか、占いを使うときは、あなたの可能性を狭めるような質問をしないでください。占いであなたの子供が欲しい気持ちをぺしゃんこにされることはないのです。あなたの気持ちを高める方向に占いを使ってくれたら、と切に願っています。

 
※ちなみに私は「妊娠できるかどうか」については、「期限付き」で占うことにしています。3か月以内、半年、1年…そうやって区切りをつけて、良い結果でも良くない結果でも、その先を見据えて何ができるかを必ずカードに聞いて、それをお伝えしています。ある意味、占い師としては「逃げ」かもしれません。でも、それでいいと思っています。
 

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