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シルク・ドゥ・ソレイユのはなし

突然ですが、自他ともに認める「シルク・ドゥ・ソレイユ大好きマン」です。
というわけで、2023年に来日予定の「Alegría2」がとてつもなく楽しみ。

「Alegría」は観たことがなくて、はじめてシルクを観たのは「QUIDAM」。
当時、バイト先のたいして仲の良くない社員さんと「QUIDAM観たい!」という話で何故か盛り上がり、一緒に観に行ったのが、私の初シルク。
そして一瞬でシルク・ドゥ・ソレイユに魅了されて、どっぷり沼にハマったのです。

というわけで、来日ツアーがあれば行くし、はじめてラスベガスに行ったのも、半分はシルクの常設公演を観たい!という理由から(その後、ベガスにもどっぷり魅了されるんですが)。
当時はシルクにそこまで興味のなかった旅友ちゃんに、「これだけは観たい!」と力強いプレゼンをしてベラージオの常設公演「O」のチケットを予約し、「O」でシルクに感動した旅友ちゃんをみて、これ幸いにと翌日は当日券で「Kà」を観るという、2連チャン。
その後もラスベガスに行く度に、常設公演をひとつずつ制覇していって、なんだかんだ「O」は毎回観てしまうほど好き。

いままで私が観た公演はこちら。

■ツアー
・Dralion
・Corteo
・Quidam
・Ovo
・Michael Jackson: The Immortal World Tour

■ラスベガス常設
・O
・Mystère
・Kà
・Michael Jackson: One
・Zarkana

■一瞬だけ日本常設
・Zed

こうして並べてみると、けっこう貢いでるな。

シルクの魅力って、超人的な身体能力や個性的な衣装もあるんだけど、曲がとてもいいんです。
チェロやヴァイオリンなどの弦楽器をはじめ、ロックやさまざまな民族楽器など幅広いジャンルの曲が使われている。

私がシルクの曲を好きな理由は、どの公演にも必ずロマを彷彿とさせるもの悲しさを感じる曲があること(クラシック音楽でもボヘミアやロマの曲が大好き)。
いつかは街から移動してしまう「サーカス」という存在に、感傷的なメロディはこれ以上ないくらい合致していると思う。

「Alegría」の音楽は、グラミー賞にノミネートされたり、サーカスのサウンドトラックとしては大ヒット。「♪あれぐり~あ~」で始まるメインテーマは一度は聞いたことあるかと思いますが、他にもとてもいい曲が多く、私も「Alegría」「O」「Kà」をヘビーローテーションしています。

ちょっと前に雑誌「BRUTAS」で音楽特集をしていて、ひとりの女性アーティストが「Alegría」の曲がとても好き、とコメントしていたのを見て、「分かる!超分かるよ!!!いいよね!!!」と本屋でひとり悶えたこともありました。マジで彼女とは超仲良くなれる気がする!と勝手にシンパシーを感じたり。

ちなみに、「Alegría」なら「Vai Vedrai」や「Querer」という曲がとてつもなく好きです。
アコーディオンとヴォーカルのフランチェスカ・ガニョンの哀愁漂う声が、奇跡なんじゃないかってくらいマッチしていて、そらもうきゅぅ~と心臓わしづかみにされる一曲。
この曲を聴くだけでもいいのに、これに超絶アクロバットが追加されちゃうんだもの。
そら最高ですよ。
「Alegría2」はちょっと曲も変わっているようで、正直少し残念な気持ちもあるけど、きっとまた私の琴線をゴリゴリ刺激してくれる曲が追加されているのではないかと信じています。

なので、私が「Quidam」を観てシルクにドはまりしたのは、曲の影響も大きい。
天井から吊り下げられた2本の布を使い、自分の体とその布だけを使ってさまざまなポーズを取ったり、その布を体に巻きつけたりする、エアリアル/・シルクという演目。
真っ赤な布を使って、情熱的なパフォーマンスだったんだけど、そのパフォーマンスの真下で演奏していたヴァイオリンの曲との相乗効果に心奪われたんです。
エアリアルで使われていたのが真っ赤な布だったのもあり、「愛か死か」みたいなギリギリさを感じたんですよね。
パンフレットに載っていたヴァイオリニストのセバスチアンの名前、なんかずっと忘れられない。ヴァイオリン弾きながら背中にタンバリン背負う、っていう斬新なスタイルだったと思うんだよなぁ。私の朧げな記憶が正しければ……。

そして、シルクのサウンドトラックでいちばんいいところは、超絶アクロバットを盛り上げるテンポの曲がある、ということ。空中ブランコとか、チームパフォーマンスのサウンドで多い気がする。
こういった曲は、ガシガシ仕事をしたいときのBGMに最適なのです。
すごい盛り上げてくれるし、いまの私、ものすごいパフォーマンスができてるんじゃないか、って錯覚に陥る。
聞こえてくる歌詞に気を取られる、ということも少ないし。
じゃぁクラシックでも一緒では?と言われることがあるのですが、本能的にヴァイオリンの音が聞こえてしまうと、その音を追ってしまう虫のような習性があり、なんなら日本語の歌詞が聞こえる以上に気が散ってしまう。

ということで、シルクのサウンドトラック最強説が成り立つという。

ぜひシルクの曲、聴いてみてください。
というか、ぜひステージもたくさんの人に見てほしい!

コロナの影響で経営破綻してしまったりという悲しいニュースもあったけど、今はベガス公演も復活して、今は再建に向けて動いている最中なので、私もまた見に行きたいと強く思っています(そして実はひそやかにベガス旅行の計画も進行中。でももうちょっと円が強くなってくれないと厳しい)。

コロナ禍の流れで、公式YouTubeがかなりたくさんの動画をアップしてくれているので、見ているだけで面白いです。
水のショー「O」の常設シアターがある、ベラージオ(『オーシャンズ11』の舞台になったあの高級ホテル!)がアップしている舞台裏もすごいおもしろいです。練習風景をはじめ、水の中はこうなってたのか!と、アーティストを支える縁の下の力持ちさんの大変さもとても伝わってくる。

ちなみに、シルクの曲を聴きながら近所をお散歩していて、うっかり迷子になり、超絶心細くなったことがあります。
「私、家帰れるかな……」気分が何倍にも膨れ上がりました。
そこだけお気を付けください。

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