見出し画像

思い出の中に生きる人々へ。

伝えたいことがあるのに、
伝えるすべはなく
伝わるはずのない言葉を
ただ胸のうちで反芻し反芻し
答えのない応えを探しつづける

あれからどうしてますか?
元気にしてますか?
あの時の私の言葉が
うっかり呑み込んでしまった
魚の骨のように
あなたの胸の何処かに突き刺さって
あなたを困らせてはいませんか?

そもそも友達でも恋人でもない私は
遠く去っていったあなたに
わざわざ連絡する資格もないのだけど
あなたがあの日の事を
心に病んでいないかだけが気になって
あの日のことを謝るべきなのか
それとも全て忘れてしまうべきなのかわからなくて
今もあなたを忘れられません

そこには友情があったはずだけど
あなたがそれを友情と思っていたのかさえも
確かめる術はなくて

私は今日もここで
あなたが姿を現さないかと
待っているのです
その日はもうきっと来ないと
分かってはいるのだけれど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?