習慣化の前に考えること
習慣化するコツは毎日同じことを繰り返す他に何もない。
あらゆる習慣化に関する書籍やメソッドが世の中に溢れている。呆れるほどに。
インプットすればするほど、やるべきことはシンプルなんだと気付かされる。当たり前なことを当たり前にやる。ただそれだけ。
最近は衣食住にかかるエンターテイメントが盛んとなり、ベーシックインカムを極限まで消費に繋げるべく、全人類が消化しきれない商材が溢れかえるようになった。それゆえに起こる現代の病に対する書籍やメソッドも目立つようになる。
夜寝る前はブルーライトをカットする、マインドフルネスな時間を作る、など。現代は24時間全てがアライブ状態であり、かつ特にSNSなどの発信やコミュニケーションはビジネスの側面においても有効になり、新たな広告ビジネスとしては特に、ベーシックインカム部分の消費を手伝うにメリットしかないのだろう。
これらの発展に寄与する文化はジャンキーなものとなる。ごちゃ混ぜな蛍光色っぽい情報に覆われた現代は、こういった状況からどうサバイブするのか。「いかにして生きるか」は、各々の精神性やビジョンに任されている。
少なからず「このままではいけない」と自分に発破をかける層には、モチベーションを高める書籍やメソッドが刺さる。抜け出したいけど抜け出せない蛍光色に覆われた世界は強靭に個のモチベーションを折ってくる。ネガティブなのではなくて、その先には天国が待っているようでいて、自堕落を誘う地獄なのである。
その地獄からたった読書だけで、たった自分の意識だけで抗えるのだろうか。覆い被さる自堕落への誘いは、相当な精神力がない限り耐えるに精一杯でも仕方がないという視点を持てば自分を責めずに済むのではないだろうか。
現代においての習慣化とは、自分だけの能力や我慢強さの強度の問題だけではなく、取り巻く環境や、今置かれている消費活動が巻き込まれている以上、「難問である」ことを前提にすることが大切なような気がする。
ちびまる子ちゃんやサザエさんの世界では可能だった習慣化は今の現代には通用しない。家に帰ってダラダラしていても給料が上がっていく世の中でない今は、「学び続けなければ」という脅迫観念にも似たモチベーションをもったとしても、その意識をからめ取るように足を引っ張るエンターテイメントが充実した世界でもある。
まずは「混沌とした世の中に生きているんだ」と認識するだけでも楽になる。
自分を責める前に、今の世の中を俯瞰で見て、焦らないことから始める。
自分のいる立ち位置を確認して進みたい方へ歩むこと。その方向が見つかれば自ずと習慣化が叶うのかもしれない。
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