日記/4月のあれこれ
4月*日
桜の花がようやく咲きはじめている。今年は昨年よりもだいぶ遅い開花だったけれど、ようやく春らしく桜の花が咲きはじめている。まだちらほら咲いている程度で他の蕾は固そうだけれど、あっというまに咲いて、咲いて、満開になるのだろうなあと思う。毎年そうであるように、気がつけば満開になって、やがて花吹雪。道の端には桜の花の吹き溜まりができて、川沿いを歩けばそこには花筏。まさに心浮き立つような春。そのソワソワ感がむかしはちょっと苦手だったけれど、最近はわりといいなと思う。なんだか明るくて、軽やかで、根拠のない希望を胸に微かに感じるから。
4月*日
「~しなくては」から行動するのはNG、と日頃から肝に銘じておきながらも、つい焦りがあったのか「~しなくては」から行動してしまう。結果、すっ転んで終了。当然といえば当然なのだけれど、やはり本心に反する行動はよろしくないのだなと改めて実感。加えて、不要な考えにいまだ捉われていたことにも気がつかされる。今一度、自分と向き合って、もういらないものは「ありがとバイバイ」でポイしていこうっと。
4月*日
散歩していたら芝生でムクドリが数羽、みんなで仲良く餌探しをしているところに遭遇。ムクドリって、くちばしと足が黄色くて、結構かわいい見た目をしている。ゆえに思わず立ち止まって眺めてしまう。そのうちムクドリたちは、人間の気配を感じたのか、平静を装いながらも息をひそめるようにして植え込みの方へと移動し、やがて茂みの奥へと消えてしまう。あー、またやってしまったと思う。ムクドリからしたら自分は不審者。かわいいからって人間がニマニマ眺めていたら、そりゃ落ち着かないに決まっている。ごめんよー、と思いながらも毎度ムクドリが平和に餌探ししている光景に出くわすと、ついつい見たくなってしまうのである。
4月*日
もう一度みたい展覧会はなんだろう?と考えてみる。すぐに思いつく展覧会はふたつあって、ひとつはBunkamuraザミュージアムで開催された『クライドルフの世界』展で、もうひとつはちひろ美術館で開催された『初山滋』展。どちらも会期終了間際にみにいき、あーこれは再訪したい展覧会だな、と思ったのだけれど、会期終了間際だったのでそれは叶わず。またどこかで開催されないかなあと、ぼんやり思っているのと、あと、世田谷文学館で開催された安西水丸さんの『安西水丸』展。こちらは長らく会期あったにも関わらず、行けずじまいで後悔(反省)しているので、もう一回同規模のものが開催されたらいいなあ、なんてことをときどきぼんやり思っている。
4月*日
藤井聡太名人の試合時のおやつ。毎度、話題になっているけれど、今回のおやつ、ホテル日航成田の「成田産さつまいものショートケーキ」がかわいくて気になっている。あざらしの顔になったさつまいものペーストがのったショートケーキなんだけれど、そのお顔がなんともキュート。生クリームはあまり得意ではないけど、昔よりは食べられるようになったし、お芋っていうのも惹かれるなあと思う。ならば、そのうち食べにいこうかと思うも、成田だと結構遠い。うむむ、と渋々今回は諦めることにしたけど、それにしても、「かわいい」をときどき補給したくなるのは、年齢を重ねたせいかもしれないなあと、ふと冷静に思う(自分の場合)。
4月*日
カフェでひとりお茶をする。今日はたまたま空いていて、先客はふたりだけ。落ち着いた雰囲気のなか、カフェラテを飲んで、読書をしたり、ただぼんやりしたり。なんだか、いいなあと思う。こういう時間、最高だなあと思う。よくサウナで「整う」っていうけれど、自分の場合、カフェで「整う」体験をしているのかもしれないなあ、なんてことを思う。
4月*日
今年は桜の開花が遅かったので春が長いかなと思いきや、四月にも関わらず夏のような暑さがやってきて、街行けば半袖姿の人をちらほらみかけたり、日傘をさしている人もちらほらみかけたりする。気づけば桜はもうきれいに散っていて、さみどり色の葉がふっさふさと風に吹かれて揺れている。ああ、もう新緑なのだなあと思う。新緑の季節は好きな季節だ。空気がさわやかで、気持ち良くて、緑に目も癒されて。今年はどうかこの心地よい気候が、すこしでも長く続きますように。
お読みいただきありがとうございます。