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ホームページ制作契約を解約したら60万円請求された話

先日わたしの妹(54歳)が悪徳っぽいホームページ制作会社(仮称G社)のワナにまんまとひっかかっていました。

契約書にサインはしてしまったものの、制作担当者と電話で一度だけ1時間程度の打ち合わせをした超初期の段階で解約を申し入れたところ(提案書などもなく、制作には一切とりかかっていないとG社も認めている)60万円の解約料を請求され、結局支払ったという話です。

ちなみに営業担当者は23歳の男性。妹は当初しっかりしたいい子だと言ってました。(ちなみに妹の好きなタイプは仕事ができる男性)

いくら何でも60万円の支払いはありえないと思ったのでわたしが会って落とし所を見つけようと挑んだ戦い(敗北)の記録です。

同じようなことがあったときの参考になるような対処法も書いてますので参考にしていただけたらとnoteに書いてみました。

あと腹の虫がおさまらないので。笑


かいつまんで箇条書きで経緯を書きます。
妹が一人でひっそり営んでいるとても小さなフラワーアレンジメントのお店での話です。開店して約一年ずっと赤字続きのお店。ネットショップはしていません。

・営業電話があり訪問をして説明を受けることを了承する

・1回目の訪問時に3時間ほど営業を受け、
制作費と保守料合わせて7年縛り約340万円の契約をしてしまう(1回の訪問で契約してしまうなんてわが妹ながらあまりに馬鹿馬鹿しいひっかかり方!)

・高額な契約に怖くなり契約後3日目に解約を電話で申し入れる
(3日目までの解約なら解約料0円)

・翌日営業が来店し約3時間以上にもわたって説得され結局契約することに。

・制作担当者と一回目の打ち合わせ(電話)

・わたしが契約のことを知り、解約するように言う

・解約の申し入れ(契約から14日後)
同日、解約料60万円の内訳を教えてほしい、解約料を安くしてほしい旨(相手の出方をみるため)お願いする形で交渉メールをわたしから送る
「メールでやりとりすることでもないのでお電話で」とすぐ返信があり営業と電話で話す。60万円の理由の説明を受ける。

・3日後わたしと営業担当者が実際にあって解約金のねだんについて話し合うも決裂。

許せない理由1

まず第一にずっと赤字が続いている事実を把握していながら、小さな個人経営のお店に340万円ものローンを組ませて契約させたこと。

SEO対策がどうとかビッグキーワードがどうとかスモールキーワードを組み合わせてどうとかロングキーワードがどうとか、約3時間にもわたってインターネット情報弱者の54歳のおばさんに難しい言葉を使いつつ、一見わかりやすく説明して説得…というか長時間にわたって居座り思考力を奪っての契約手法。(もちろん安易に契約する妹も悪い)

信販会社への審査申込書に「年商 見込み 540万」なんて現実とは程遠い数字が記載されてたけど、営業担当者の指示らしいです。

こんないい加減な審査申込書で与信通してしまっていいの?○リコさん!!

と、信販会社にも文句言いたいぐらいです。

許せない理由2

解約金がかからない時点での解約申し出をしたとき妹は理由として、母が入院してかなり悪い状態なので(本当の話です)店を閉めるかもしれないし精神的にもホームページのことを考える余裕がないからと話したらしいです。

その言葉を聞いて

制作は任せてもらえれば、ホームページが出来上がるのは3か月後なのでそれまでにはお母さんの病状も落ち着いているかもしれないし…

などと3時間以上もかけて説得されたらしいです。
威圧的ではなかったようですが、3時間も居座って説得を続ける。
思考力を奪って言うことを聞かせる、悪徳業者や宗教の勧誘が使う手口そのものです。

許せない理由3

そして結局再び契約してしまったわけですが
最初の訪問時に営業担当者は妹から、以前にもホームページ制作の売込みがあったが姉に反対されて断ったことがあるという情報を聞いていて、契約をしたことはお姉さんには言わないようにと口止したらしいです。

おそらく、お姉さんもネット関係の仕事をしているとは言え最新のSEO情報は知らないだろうから…とか何とかうまいこと言ったのではないでしょうか。

実際会って話したときに高額な制作費の理由としてG社がつくるホームページがどれだけ素晴らしいかを説明してきたので

御社のサイト拝見しましたけど事例へのリンクがはられていなかった。リンクとみせかけて店主と思しき方へのインタビュー動画に誘導されたが、その動画内でも店舗名もなければ店舗へのリンクもはられていない。もうそれだけでわたしは信頼できない会社だなという印象を受けました。
と言うと

あのページは集客を目的にしているものではないのでお姉さんが思っているようなページとは違うかもしれないしデザイン的にもよくない印象はあるかもしれないが目的が違うので。

と答え

フリーランスごときが付き合ってるホームページ制作会社とはレベルが違うんだよ!

というような内容をひじょうにきれいな言葉で言われました。
(これ結構根に持ってますw)

本当なら名前を出してみなさんにもG社のサイト見ていただいてわたしの言い分が間違っていないことを確認していただきたいところです。


許せない理由4

制作にはとりかかっていないと認めているにもかかわらず解約金を60万円とする理由を聞いたところ、

まず、契約後4日目からページ公開までの期間での解約金はホームページ制作費の30%と契約書に書いてある(実際に書いてあります)
内訳的にはG社の下記被害に対する金額である。

①新オープンする支店の事例店として掲載する約束だったのにそれがなくなるとまた事例店をしてくれるところを探さなければいけない

②簡単に解約されるとG社が信販会社からの信用を失い今後の業務に支障をきたすので、抑止力として

③契約から破棄までの期間にかかった人件費

はぁ?

はぁ??


①~③まで考慮したとしても60万円は高すぎるでしょ!!
実際、後日弁護士さんに相談したところ「せいぜい10万円」という見立てでした。

許せない理由5

最終的にわたしと営業担当が会って話し合いをしたとき、わたしは契約内容について話しても平行線になるだろうと思ったので、解約金の金額についてだけに話し合いの内容を絞ろうと提案しました。

営業君は

こちらの事情を汲んでわたしが上司に掛け合ったところ「40万円ならいい」とおっしゃっていただけました。

となぜか自分の会社の上司に敬語を使ってきた。
営業君はいかにも頭キレそうで、それまで説明などに関して一切隙がなかったのになぜか上司に敬語!?

しかも言い間違いではなくその後何度も。
これが何か宗教的な組織っぽくて違和感を感じました。

ま、それはいいとして
裁判の手間などを考えると「20万円なら払うこともいたしかたなし」と思っていたのでそれを伝えると

20万円の理由を教えてください。それはお姉さんの感覚ですよね?

というので、知り合いの製作会社さんに聞いたらそこの会社ではディレクターが直接会って要件定義したら1人につき6万円だと聞いたので、電話で1時間程度の打ち合わせだけでまだ制作にはかかってないとのことだけど営業さんの人件費も入れて、それでも多めに見積もっての額です。

と答えたのですが

それってその会社さんの話ですよね?
それにまず値段をそちらで決めるのが間違っています。契約書には60万円と書いてあるんですから。それを40万円にしてもいいと上司が言ってくださってる(また敬語!)のに。

とか何とか。

わかりました。20万円はあくまでわたしが考えた制作ベースでの金額ですから法律的にいくらが相当額か一度ほかで相談してみたいのでお時間頂戴できますか?ゴールデンウィークはさむので5月中旬までには連絡させていただきますので(3週間ほど)
と言うと

その期限にした根拠は?
それってお姉さんの都合ですよね?
なぜお姉さんの都合にうちが合わせる理由あるんですか?

おまえは、ひろゆきかっっ!

と思わず心の中で突っ込みましたよね(笑)。

そこからはたぶん30分ぐらいずっと
営業君:今40万円払うかどうか決めてください、今決めないなら60万円払うことになるけど構わないですか?(ひろゆき口調で)
わたし:だから時間をもう少し欲しいので待ってくださいお願いします。
営業君:それは無理です。今決めて下さい。

の応酬。まちがいなくこちらの脳の疲弊をねらっています。

負けず嫌い発動

もう埒が明かないのと、こんな会社に60万円払うぐらいなら弁護士さんに払う方がいいという気持ちがあふれてきて、わたしは腹をくくりました。

わたし:今日はもう終わりにしましょう。
60万円払うことになってもしかたないです。

営業君:ではいつまでに払っていただけますか?ゴールデンウイーク明けまでは待てませんよ。
とさらにプレッシャーをかけてきます。

このあたりからわたしの根っこにある負けず嫌いが発動してしまい
相談してみて争うかどうか決めます。争わない場合支払期限いつまでならいいんですか?と聞いたら(かな?それとも自主的に言うよう誘導されたかもしれないけど)

営業君:3日後までに決めて下さい。本当に60万円になりますがいいんですね。

と彼は帰っていきました。

わたしがもっと交渉上手なら間をとって30万円で交渉成立していたかもしれませんが、根っこが負けず嫌いなのですみません。。。

突然の終了ーーー!

それからわたしは無料の法律相談にいき(女だからってバカにされてるのよ!裁判しますって言ってやればいいのよ!とかなり熱い女性の弁護士さんが対応してくれました)、そこで紹介してもらった弁護士の先生にも話をきいてもらい、その両方で「完全に悪徳業者の手口。争点はたくさんある」と言ってもらえたのでわたしとしては争う気満々だったのですが、妹はもともと深く考えるのが苦手なこともあり「争って勝ったところで弁護士費用払って60万円と同等の金額になるなら面倒くさいからもうすんなりG社に60万円払うわ」と争う気はないと言うのです。

というわけで、本人にその気がないのに裁判とか調停とかできるわけもなく、この件は突然終了しました。

争点と対策

なかなかいないと思いますがもし身近にG社の7年縛り契約にひっかかってしまった人がいたら下記アドバイスしてあげて下さい。

・解約は3日以内に(契約書に書いてある解約金無料の期間内に)

・翌日営業が説得に来ると言った場合はひとりで対応しないこと(会話は必ず録音)

・解約をすることについてこちらに非があるような言い方をしてくるけど申し訳なく思う必要は一切ありません。それが向こうの作戦ですから。

・長時間かけて説得してくる可能性があるのであらかじめその後に用事があるから話せる時間は30分しかないと伝えておくなどした方がいいと思います。

解約金がかかるタイミングでの解約になる場合の参考に

下記無料相談や弁護士さんに教えてもらった対処法です。

・とりあえず真っ先に信販会社に事情を話して引き落としを止めてもらう。

・小さな個人事業主の場合、しかも売り上げが少ない場合は事業者間の契約と言うより消費者と同等の扱いになる可能性もあるらしいので、そうなるとかなり強い立場で争える。

・引き落としがまだ始まっていないなら信販会社に法外な契約であることを具体的に説明し、悪徳な契約をさせないよう信販会社から注意してもらうよう頼んでみる。(業者としては信販会社にマイナスイメージを持たれるのを嫌うのでこれは相当効き目ありそう。)
ただしすでにお金が信販会社に払われてしまっている場合は信販会社もなかなかいうことを聞いてくれないとのこと。

でも結局、貧乏人は争わない方がベターかもしれない

なぜなら少額の被害の訴訟で勝ったとしても弁護士への報酬が少ないため、引き受けてくれる弁護士さんをさがすのが難しいかもしれないからです。

悪徳G社はそのへんも織り込み済みで解約金額を設定しているのでしょう。実際に弁護士さんは「これは解約させて儲ける手口じゃないかな。法すれすれの内容にしてある」と言ってたので、そこはかなり絶妙な期間や金額や契約内容に設定されているんだと思います。

わたしは、やったことないことにチャレンジしてみたい派なので「裁判、調停上等!」と思ってましたが普通に考えて、冷静な交渉で30万円ぐらいで手を打つのが得策だったと思います。

搾取している自覚と搾取されてる自覚

今回実際に営業君に合うまでは、若いしよくわからず営業してるのかな?なんて思ってましたが、実際会ってみると切れ者っぽかったというか無慈悲っぽかったので彼にはかなり搾取している自覚はあると思います。

ペラペラ自分のことを開示する情弱のおばちゃんはさぞだましやすかったことでしょう。

一方妹は搾取されているという自覚はあまりないかもしれません。だまされた自分が悪いと思っています。もちろんそうなのですが、それよりだます方が何百倍も悪いということに気づいてないのではないかと思います。

営業君も会社の上司にいろいろ言われて半分洗脳されて「いいホームページや」と思い込んで営業してるのかも…などと妹は言ってましたが、絶対そんなことないでしょ。

赤字続きの個人店にあんな巨額のローン組ませるなんて良心がある人なら絶対にできないことです。

再度契約できた日なんて会社に戻ったら「今日のおばちゃん、ほんまチョロかったっすわw ああいうバカなおばちゃんばっかりなら営業楽でいいんですけどねー」とかネタにされてるよきっと。

キーッ!

当初は悪徳業者への怒りが大きかったのですが、日が経つにつれ妹がなんだかあわれで悲しくなってしまいました。
年老いた情報弱者はことの大小は問わず、いろいろな場面でこうやって自覚しないまま搾取され続けるのかもしれません。

みなさんのまわりに騙されやすそうな方で小さなお店や小さなサロンを経営している方がいたら搾取されないよう注意してあげてくださいね。

わ、5700文字超えてる!
長文失礼いたしました。


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