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ラウンド16

ラウンド16が終わって、ベスト8が出そろいました。怒濤の寝不足も一段落。いつもこのタイミングでさみしさが押し寄せる。もうすぐ終わってしまうんだなあ。

【オランダvsアメリカ】からだの大きさもあるけど、大人と子どもの試合みたいだった。オランダは予選トーナメント無敗で勝ち上がった数少ないチーム。だんだん調子を上げてる感じだ。

【アルゼンチンvsオーストラリア】メッシに対するアルバレスの献身的な働きを解説のゴンちゃんが「いいやつですねー!」と言っていて、まったくだと思った。

【日本vsクロアチア】またしてもPKで……。でもやれることはやった、前回みたいにやられて負けたわけじゃないぞ。
南野が翌日の会見で、試合後にミックスゾーンを無言で通り抜けたことを詫びて説明して改めてインタビューに答えていたことに、小さな矢が胸に刺さったみたいな気持ちになった。スポーツの取材も昔に比べたらずいぶんと選手のメンタルに気を遣うようになっているけど、それでも、私たちは試合直後にマイクに向かって泣き崩れる三苫を鑑賞して消費している残酷な存在なのだ。そのときどうしてもできないことを無理してやらず、あらためて説明してやりなおすという南野の振る舞いの、なんという清い正しさよ。選手はピッチの上以外では、できないことはやらなくてもいい。

【ブラジルvs韓国】日本敗退後に韓国がコテンパンにやられる試合を見るとは……、辛すぎる日だった。

【イングランドvsセネガル】セネガル途中まで耐えたけど……。

【フランスvsポーランド】エムバペは完璧な仕上がりだな。ゴール決めた後の笑顔がチャーミング。

【モロッコvsスペイン】モロッコは体力が無尽なのか⁈ スペインこれにてさようなら。グループEは2チームとも姿を消した。初のベスト8進出を優勝したかのように喜んでいるモロッコの選手やスタッフや観客を見て、長友にもこれを味わわせたかったと、ちょっとしんみりしちゃった。でも、素晴らしいよモロッコ!

【ポルトガルvsスイス】決勝トーナメントで6-1ってなんなのだ。点差ほどにスイスが弱いわけではなかった。
彗星のように現れるとはこのことか、ゴンサロ・ラモス。初スタメンでいきなり今大会初のハットトリックですよ。ゴール横の角度のないところから振り向きざまに決めた1点目のゴール。解説の槇野と実況アナウンサーが「えっ」と一瞬止まってしまうほどの速さだった。Wikipedia見てもたいした情報のない21歳185cm。こんな隠し球がいたとは。ラモスだけじゃなくて、全員が連動してパスがつながって強かった、ポルトガル。
後半、ラモスに代わってクリスチアーノ・ロナウドが入ったら、みんながロナウドを見てプレイするようになって躍動感がなくなってしまった。ロナウド、今大会はまだPKの1点だけ。この試合もからだのキレが悪く、ボールもなかなかおさまらなかった。持てれば展開があるかもだけど、さっき見たラモスの輝きとの差は明らかで、終了間際には途中出場のレオンが、ロナウドへのパスを選択せずに豪快なシュートを決めてしまった。結局、得点することなく試合終了。会場はスーパースターの登場に大いに沸いていたけれど。
ユーロ2004のポルトガル大会を現地で見ているので、ロナウドのことは出てきた頃から知っているような気持ちでいる。ユーロ開催期間中、ポルトガルの新聞はGKのリカルドと新星クリスチアーノ・ロナウドで埋め尽くされていた。あれから18年。数々の栄光を手にしたスターの衰えを見るのは苦しい。しかし、まだ試合は続くよ。ラモスの真価が問われるのは次の試合だし、ロナウドの爆発だってあるかもしれない。


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