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本当の理由

インドネシアに転勤して1年以上。

生活が落ち着いてみて、どうして私はここにいるんだろう。。。と思うことがある。

表面上の流れでは、東京でワーママとして日々忙しく過ごしている中で、チームの中から何人か、「ダンナさんが海外駐在になったので、一緒に付いていくために仕事を辞めます」という人が出てきて、この激務から抜け出て優雅な駐在妻(勝手な妄想です)になれるなんで羨ましい!と思っていたことや、とってもドメスティックな仕事だったのに、ある日突然「海外進出します!」と偉い人が発表していて、漠然と「あー海外で仕事するのっていいなー」と妄想したことがあげられる。

でも本音を言えば、日本での生活は仕事も家庭もつねにギリギリの状態だった。

次から次へと降ってくる仕事を受け止めてこなしていくだけで精一杯で、それでも子どもが起きてくる前の朝4時や5時から起きて、メールチェックや企画書を作り、なんとか学校に間に合うよう朝ご飯を食べさせ、子どもと同じ8時に家を出て、通勤に1時間半。

仕事が定時に終わったことなどほとんどなく、家に着くと早くて20時、普段は子どもが寝る前の21時前後。

夫は自宅で仕事をしてるので夕飯を作ってくれたり、家庭を回す戦力の一翼は担ってくれるが、子どもの宿題を見たり、忘れ物がないように準備することなどには関心が無い。

毎日疲れ果てて、寝る前のチューハイだけが楽しみで、飲んだら気を失うように寝てしまう毎日。

会社に行けば中間管理職でコミュニケーションに気を使い、いつも相手の顔色を見て、言いたいことも呑み込み、役割としての自分を意識しすぎて、本当の私はどこにいるのだろうと思っていた。

だから本音を言えば、ここインドネシアに来たのは、日本から逃げ出したかったからだと思う。

マンションの片付けをして、すべてのものを引き取ってもらい、粗大ごみを出し、がらーんとなった部屋を見たときの爽快感は忘れられない。

ぜーんぶ捨ててイチから出直す。

そんな機会、この年になるとなかなかない。

もちろん、意気揚々とインドネシアに来たけど、来たばかりの頃は何もかもうまく行かず、相談できる人もいなくて孤独で泣きたくなる夜も多かったけど、あのまま日本で仕事をしていたら、きっとアルコール依存症やなんらかのメンタルの病気になったんじゃないかと思う。

今は本当に一度リセットできてよかったと思っている。

#海外駐在 #ワーママ #ジャカルタ  




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