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変態的に好きなこと

昔から変態的レベルで好きなものがある。それは商品につけられているコピーを眺めること。結構繰り返し読んでしまう。本の帯とか、新聞の一面広告とか、洋服やクルマのコピーに感動して妄想を広げ、先陣を切って買いたいと思ってしまう。わたしみたいな単純思考回路の人もいるから物がどんどん売れるんだろうな。まんまと・・・て感じ。

そしてうっかりすると見逃してしまうお菓子の袋のコピー。 一時期は意識高い系生活にハマって成分表示とか見てたけど、今ではそこはあまり気にならない。
気になるのは裏に書いてある「ハイカカオとチョコレートがブレンドされたハイブリッド感覚スィーツ」「ふわふわとくち溶けやわらかスポンジに小豆島の太陽の光をたっぷり浴びて育ったブルーベリーソースをトッピング」→(今、考えた) のような菓子箱や袋の裏にチョロッと書いてある添え書き的なものに異常にそそられる。なぜそんな付け足しのようなものが好きか理由は分からないが子どもの頃から、その1、2行を読みながらお菓子を貪っていた。あそこにお菓子が美味しくなる理由がちゃんと隠されているのだろう。親が勝手に袋を捨てた時、『何で捨てるとー?』と怒った記憶がある。
今でもたまに殺風景なお菓子の袋に遭遇すると残念な気持ちになってしまう。パッケージが一味足りないというか。

広告を作る仕事って面白そうだなぁ~と思っていた。ドラマで言えば1,2を争う「恋のチカラ」はわたしのバイブル的ドラマ。堤真一演じる貫井さんは一匹オオカミ的コピーライター。最後に恋人となる本宮藤子は深津絵里が、その当時崖っぷちと言われた29歳の独身女性を演じた。ふたりのもどかしいラブラブな掛け合いが最高だった。産みの苦しみを味わったコピーによって、埋もれていた商品が輝きだす様子を毎回ワクワクして見ていた。ライバル的な役だった矢田亜希子を嫌いになったのもこのドラマのせいだ。



そんなあこがれを引き寄せたのか、某広告代理店でアルバイトするチャンスがやってきた。小さな仕事ばかりだったが嫌だと思ったことはなかったし、楽しかった。ただ社員さんたちのあまりの忙しさを見ていたら、とてもこんなハードなとこで一生は働けないと思った。ドラマと現実は違うのだ。そこには貫井さんみたいな天才はいなかった。みんな汗水垂らしてドロドロになって働いていた。ただ、仕事を大きくいくつかに分けるとわたしはこの部類に入るな~と思う。(事務嫌いだし、何かを教えるも下手だし)いい広告で良いものを売る仕事には魅力を感じる。あのドラマを思い出して興奮してきた(笑) スマホもない時代だけど今、見ても多分キュンキュンするはずだ。

楠文具さん依頼のコピー「あの日、はじめて買ってもらった文房具はえんぴつだった」
懐かしすぎて泣けてくる。

ただお菓子の袋の添え書きが変態的に好きというだけの話。話がまたそれてしまった。

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