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『思考のレッスン』丸谷才一

作家、文芸評論家、随筆家、翻訳家と幅広く活躍した著者による「遊び心のある思考のやり方」「それを手助けする本の読み方」「さらに精密に思考を深めるための文章の書き方」の指南がインタビュー形式でまとめられた本。

著者は本当に“思考すること”が好きなんだなと感じた。より面白く、より新しいアイデアを生み出すための思考。それは人生において何かを成し遂げるとか、名前を刻むとか大仰なことではなく、自分にとってよりよく生活するための指標となる。

特におもしろいなと思ったのは本の読み方についての章。自分のホームグラウンドを持つこと。自分の好きな分野や興味のある分野、自分にとっての主題、ホームグラウンドがあるようにして読書をする。違う分野での対象と自分のホームグラウンドでの知識をぶつけることによって、新しいものの見方や発想が出てくることがある。

私は良いなと思った本の中で紹介された本や人物に纏わる書籍を買う本の数珠つなぎが趣味なんですが、早速佐藤雅美の荻生徂徠伝と日高普の書評集を買いました。ありがとうamazon、ありがとう丸谷才一。

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