連続対談イベントvol.1「桜林直子・星野概念」参加リポート(2024年4月・本屋B&B)
2024年4月26日、本屋B&Bで桜林直子さんの連続対談イベント「つまり、“生きづらい”ってなんなのさ」が開催されました。
どんな内容の対談?
本は読んでおらず、ポッドキャストを聴いているだけだけど、参加してよい?
1人で参加しても良い雰囲気なのかな?
桜林直子さんのイベントに興味がある方は、参加しようかどうか迷っていたかもしれません。
とくに、このようなイベント自体が初めての場合は緊張しますよね。
僕も1人参加だったので、会場に向かうまではド緊張です。
ですが会場に入ると、同じく1人で参加している方がほとんど(9割くらい?)で安心。
そして、本を読んでいなくても、普通に楽しめる内容でした。
連続対談イベントとのことで、次回参加しようか迷っている方は、ぜひ参加してみてください。
参考に、この記事ではvol.1の「桜林直子・星野概念による対談イベント」の様子をお伝えします。
連続対談「つまり、“生きづらい”ってなんなのさ」とは
今回のイベントは「つまり、“生きづらい”ってなんなのさ」をテーマに、「雑談の人」桜林直子さんが、5名の専門家とおしゃべりをする、連続対談シリーズです。
対談は2ヶ月に1回・合計5回開催され、最終的には書籍化される予定とのこと。
対談内容は、「わたしだけ苦しい」と思っていたことや、漠然とした「なんとなくしんどい」について、桜林直子さんと専門家が、あらゆる角度から意見をかわしていきます。
第1回目は、精神科医の星野概念(ほしの・がいねん)さんをゲストに開催されました。
日時:2024年4月26日(金) 19:30~21:30
場所:本屋B&B(世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F)、オンライン配信参加チケットもあり
参加者:40人くらい
【ゲストプロフィール】
星野概念(ほしの・がいねん)
1978年生まれ、精神科医。
医師としての仕事のかたわら、執筆や音楽活動も行う。
著書に『ないようである、かもしれない』(ミシマ社)、『ラブという薬』『自由というサプリ』(いとうせいこう氏との共著、ともにリトル・モア)など。
当日の様子
対談イベントの当日について、最寄駅から会場に向かう写真をまじえながらお伝えします。
小田急線「世田谷代田駅」の東口改札を出て右へ。
大人びたおしゃれなお店が立ち並ぶ遊歩道沿いを、6分ほど歩きます。
左手にある建物「BONUS TRACK」の2階、「本屋B&B」が会場です。
対談イベントは以下のスケジュールで行われました。
19:00 会場・受付開始
19:30~21:30 対談イベント(途中、10分休憩あり)
21:30~ サイン会
入口でチケットを提示して店の中に入ると、チケット代に含まれている飲み物を選びます。
飲み物はビール、りんごジュースなどのソフトドリンク、ハーブティーがあり、飲み物片手に座席へ移動。
本の並ぶ店内に出演者用のテーブルと座席が準備されていて、会議室のような堅苦しさがありませんでした。
一番前の席と、出演者の距離は2メートルくらい。
出演者の間近で楽しみたい方にはうってつけです。
当日も、最前列を確保したい方は、19時の会場前に本屋入口の階段に並んでいました。
また、会場の出入りがとくに目立たないので、時間遅れての途中参加もOKな雰囲気で、安心です。
オンライン配信もあり、来店参加の場合でも、後で録画放送が見れます。
どんな内容の対談だったか
前半は、イベントのテーマである「生きづらい」の中でも、「土グループが抱える生きづらさ」について。
後半では、桜林直子さんが行っている雑談セッションに多くよせられるお悩みに対して、星野概念さんの見解を伺うという対談内容でした。
土グループが抱える生きづらさ
雑談セッションに多くよせられるお悩み2つ
土グループが抱える生きづらさ
「土グループ」とは、桜林直子さんとジェーン・スーさんによる、ポッドキャスト『となりの雑談』内で話題になった言葉です。
「何を生きづらいとしているのか」や「どこまでが土グループの範囲か」などの、具体的な条件は決まっていません。
なのになぜか、土グループの人にとっては「私は土グループだ」と自覚することができる。
そして、同じグループだからなのか、「土グループのあるある話に共感できる」という不思議さがあります。
まるで、土の中に潜っているかのような人生状態を「土グループ」と呼ぶ、そのネーミングに、星野概念さんは興味津々になっていました。
「土グループが抱える生きづらさ」の中でも、今回話題に上がったのが下記3つです。
会社を休みづらい
「傷つけられた」と考えてしまう
自分の設定は変えられる
会社を休みづらい
20年前、桜林直子さんが自律神経失調症で会社を休みたいのに、当時の風潮で休みづらかったと言います。
休んだとしても症状が改善する訳でもないことが、自分でも分かっていて、葛藤があったとのこと。
また休みを申請する以前に、「自分が休むことを、自分に許可を出せないときもある」というお話でした。
「傷つけられた」と考えてしまう
「傷ついた」ではなく「傷つけられた」と考えがちな人は、「人に何かをされないように行動」してしまいがち。
そうすると、他人の行動を軸に置いているから、自分でコントロールできない苦しさを伴います。
あわせて、「自分の望んでいる行動が分からなくなってしまう」というお話でした。
自分の設定は変えられる
「自分の設定(思い込みのようなもの)は、まわりの影響によって変えていける」というお話でした。
実際、30代の頃の桜林直子さんは、良い影響を受ける環境に、みずから身を置きに行ったとのこと。
雑談セッションに多くよせられるお悩み2つ
後半では、桜林直子さんが行っている雑談セッションでの、下記2つのお悩みについてです。
考え方を変えても、結局「だから私はダメなんだ」に辿り着いてしまう
頭の中の鬼コーチが厳しい
考え方を変えても、結局「だから私はダメなんだ」に辿り着いてしまう
何か嫌なことがあったときに、考え方をどのように変えても、決まったゴール「だから私はダメなんだ」に辿り着いてしまう。
このような「地獄のあみだくじ」状態についてのお話でした。
対策として、最初にゴール地点を「その状況の、何が私は嫌だったのだろう」に変えてから、考え始めると良いと言います。
星野概念さんは、「土グループ」と同じく「地獄のあみだくじ」というネーミングセンスに、とても関心していました。
頭の中の鬼コーチが厳しい
「そんなことをしてはダメだ」や「〇〇するべき」など、頭の中にいる鬼コーチが厳しい意見を言うとき。
鬼コーチとは別に、もう一人「この人がいると私を助かるな」と感じる人を、頭の中に置いてみる。
たとえば、「平野レミさんだったら、何て答えるかな」といったお話でした。
参加者のみなさんは真剣な面持ちでお2人の対談を聞き、自分に思い当たる場面を想像しているようでした。
参加者の声
対談イベント終了後、Xによせられていた参加者の声がこちらです。
実際の会場ならではの臨場感を、満喫していた模様です。
「自分の本当の気持ちが、分からなくなっている人」が「土グループ」なのかと思っていた
個人的に、今回の対談の中で「傷ついた」ではなく「傷つけられた」と考えがちな人のお話が、興味深かったです。
というのも、僕は「自分の本当の気持ちが、分からなくなっている人」が、いわゆる「土グループの人」なのかと思っていたからです。
「傷つけられた」と考えてしまう人は、自分が傷つけられないように、「他人の気持ちにあわせた行動」をしてしまう。
その行動を繰り返しているうちに、「自分がどうしたいのか?」が分からなくなってしまうのです。
たとえば、僕は「人前で、泣いたり怒ったりの感情を表に出してはいけない」という、謎の思い込みがありました。
おそらく幼少時代に「親に好かれたい」や「人に嫌われたくない」という気持ちが、自分の中にあったからだと思います。
その結果、自分の感情をさらけ出すのを我慢して、いつの間にか本当の気持ちが分からなくなっています。
もちろん、将来の夢や、やりたいことも分かりません。
僕は、このような人がいわゆる「土グループ」なのかと思って、ポッドキャスト『となりの雑談』を聴いていました。
今後、「土グループ」を分解し、その不思議さが解き明かされていくかもしれないので、次回からの連続対談イベントも楽しみです。
まとめ
初めての参加で緊張していても、ポッドキャスト『となりの雑談』で馴染みのある話題に、あっという間に時間が過ぎたという方も多いのではないでしょうか。
そして、本屋さんで開催されるイベントというのも、独特な体験です。
対談内容が本になるとのことで、そのワンシーンに加わる感覚でも、気になっている方は参加してみてください。
なお今回の対談は、2024年5月27日(月)まで、アーカイブ配信が販売されていますので、参加しそびれた方は、下記の本屋B&B 公式サイトをご覧ください。
>本屋B&B公式サイト:桜林直子×星野概念【連続対談シリーズ】アーカイブ
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?