見出し画像

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』音響・音楽スタッフトーク付きドルビーシネマ上映会@丸の内ピカデリー 備忘録


まずは通常のドルビーシネマ上映。
今回の特典フィルムは破壊されていくジオング。なかなか良い。
他の方の報告を見ても、ハサウェイの特典フィルムには明らかなハズレシーンというものがないような気がする。ただ全編裁断しただけじゃないのかな?

本編鑑賞。やはり圧巻。
今回は座席がかなり右寄りだったので音量バランスが少し心配だったけど、音量差自体に関しては杞憂だった。でも、やっぱり中央付近のサラウンド感が「ととのった」あの感覚には及ばない。もっと長くドルビーやってくれよ……たのむ…………
あと、自分としては珍しく、途中で尿意に負けて離席してしまった。くやしい。でかいスプライトなんか買うからですよ。
タイミングを見計って劇伴が流れないマフティー基地への到着シーンで済ませられたのがせめてもの救い。構成員のみんな、ごめんな……メガネくんの顔めっちゃすきだよ……
(てか松竹系のLサイズドリンクってストロー2本刺さるリア充仕様なんですね。陰の者なので知らなかった。)

さて、本題。サンライズ小形P・音楽:澤野さん・音響演出:笠松さんによるトーク。


終映からしばらくして、突如、舞台上に銃を構えたかぼちゃマスクにジャージ姿の人が登場。場内苦笑。
メモ帳の準備をしていた自分、気づくのが遅れしばし混乱。なんだこれ。

こちらのマフティー(偽)、正体は小形P。あまりにもサラッと名乗るので笑ってしまった。
格好の投稿ネタということで撮影OKとなり、観客一同ノリノリでシャッターを切っていた。

一段落つき、澤野さん・笠松さん登壇。
小形Pはカボチャマスクこそ脱いだものの、ジャージ姿のまま。舞台挨拶にジャージで現れるプロデューサー、新鮮。笑
澤野さんはいつも通りのイメージの白シャツに黒のパンツと、ちょっと変わった靴(黒地に白ライン、ソールは茶色)といった格好。フォロワーさんがシャツのブランドを看破していた気がします(毎度のことながらすごい)が、オタクには聞き覚えがなく秒で忘れてしまいました……記憶力ェ……

※ここからはメモと記憶を頼りに起こした文なのでガバガバ注意です

小形P:今回の会場はドルビーシネマということですが、笠松さんご説明願えますか。
笠松さん:ドルビーシネマは、5.1chや7.1chに比べ、全てのスピーカーから均等に音が鳴ることが強みです(他規格では正面に偏りがち)。環境音などへの没入感が段違いですね。

小形P:笠松さんにとって、過去のガンダム作品と比較した時の、『閃光のハサウェイ』ならではのこだわりはありますか。
笠松さん:「40年の歴史」を崩さずに「2021年」っぽさを出すことに腐心しました。

小形P:伝統的なビーム音やMSの駆動音に対してはどういうアプローチをとりましたか。
笠松さん:変わってはいても、ファースト以来のニュアンスがきちんと残ったものにしたかったですね。
小形P:その点についてはうまくいったと思っていますが、皆さんどうでしたか。
客席:(拍手)
小形P:今回は「変わった」というよりも「良くなった」という印象でしたね。さて、笠松さんといえば『風立ちぬ』で人の声を使ってエンジン音を作っていたのが印象的ですが、今回もそのような一風変わった音作りはあったんでしょうか。
笠松さん:変わった音作りというか、コロナ禍で準備期間が延びた形になったので、たっぷり時間をかけて制作にあたることはできましたね。
小形P:ベースとしているのはリアルな音なのでしょうか。それともシンセ的なものなのでしょうか。
笠松さん:両方ですね。
小形P:うまくいったなぁと思う音はありますか?
笠松さん:SEには特別うまくいった印象はない(当然がんばった)のですが、音楽の構築がとてもうまくいったという感触があります。

小形P:澤野さんが今回の『閃光のハサウェイ』で、過去作に比べて特に意識した点はありますか。
澤野さん:インタビューなどで語っている通り、小形さんから「大人のガンダム」というコンセプトをいただいたので、メロディ主体の楽曲がメインだった『UC』とは対照的にメロディを抑えた曲をメインにして、見せ場で流れるメインテーマに強いメロディをとっておこうという意識はありました。昨今のハリウッド映画のトレンドにも合っているんですよね。
小形P:監督からのオーダーもリズムメインのものでしたね。
澤野さん:太鼓のリズムもそうですし、シンセのリフもリズムへの影響を踏まえて制作しました。

小形P:笠松さんにとっては、澤野さんの音楽は合わせやすかったですか。
笠松さん:つけやすかったですね。澤野さんの音楽は前から聴いていたので組ませていただくのは楽しみだったんですが、「流石だな」という印象です。

小形P:"TRACER"について。あの一連の流れは監督からの提案だったと思いますが、いかがでしたか。
澤野さん:ダンスシーンからMSの出撃に向けてくぐもったエフェクトが開いていく演出はダビング段階で付け足されたものでした。
笠松さん:監督のイメージを形にするまでに試行錯誤を重ねました。最終的に澤野さんの音楽をかなりいじる形になったので、ダビングを見にいらした際は怒られないか心配でした(笑)。
小形P:怒られたんですか?
澤野さん:怒ってないですよ(笑)。そりゃ意味なくいじられたら怒りますけど、ちゃんと映像とシンクロしていたので、効果的でありがたいなと。
小形P:僕も初めて大泉の東映でみんなで観た時、こことメインテーマのシーンは「やったな」という感触がありました。澤野さんと仕事すると、いつもどこかで「やったな」と思いますね。
澤野さん:僕もそこの楽曲には力を入れたので、同じ感覚でした。
小形P:走馬灯から出撃へのシーンにテーマ曲がビタッとはまっていますよね。あの流れは当初から決まっていたと思いますが、いかがですか。
笠松さん:あの曲、サビも大好きですが、シンセのリフの部分が超絶かっこいいので、絶対にあのシーンに当てようと決めていました。
小形P:僕もあの曲、サビも好きですが──
澤野さん:サビ、本当はあんまり好きじゃないでしょ(笑)。
小形P:いやいや(笑)。あの走馬灯のシーンの後、レーンが放つビームの音がすごく好きなんですよね。あの音でご飯5杯くらいいけます。あ、もちろんサビも好きです。
一同:(笑)
小形P:あの、レーンのペーネロペーが登場するあたりで──
笠松さん:あそこ、すっごい微調整しましたね。
小形P:すみません。どうしてもサビを立たせたくて、リテイクを重ねてしまいました。
台詞とSEと音楽が全部重なるところでしたが、ハサウェイの音作りに合わせて上品にまとめようと拘りました。
走馬灯のシーン、あれ澤野さんのライブの冒頭とかにいいんじゃないですか。澤野さんの走馬灯が流れて(笑)。
澤野さん:めっちゃかっこ悪くなりますよ(笑)。
一同:(笑)。
小形P:結婚式とか記念日とかにも。指から登場するといいのではないでしょうか。
あと、歌モノ。"TRACER"は今日18時にMVが……あれ、明日か?……明日か。聞かなかったことにしてください(笑)。

("Möbius"のくだりは概ね既出なので割愛)

 澤野さん:"TRACER"は、打ち合わせの時にケミカル・ブラザーズを例に出していただきましたね。別のインタビューでずっとレディオヘッドと勘違いしていたんですが(笑)。ダンサブルなサウンドを意識しました。
小形P:僕は澤野さんの歌モノが大好きなのでたくさん入れたがるんですが、打ち合わせでいい落とし所を見つけていただいて良かったです。"G1×2"に関しては、発注がギリギリですみませんでした。
澤野さん:即興は楽しかったです。
小形P:ちゃんとシティポップになってましたね。
澤野さん:「シティポップ」って聞いた時、あんまりよく分からなくて、適当にやっちゃいました(笑)。
小形P:大丈夫でしたよね?
客席:(拍手)

(中略)

小形P:ちなみに、今回の舞台挨拶はチケットが瞬殺だったようで。僕らとしてはぜひ今後も続けていきたいと思っています。笠松さんはお忙しいと思いますが──
澤野さん:それ僕がめっちゃ暇人みたいじゃないですか(笑)。まあ、いつでも行きますけど。
小形P:いやいや、お二人ともまだまだお話を伺いたいなと思います。今日はそろそろ時間となりますので、写真撮影に写らせていただきます(おもむろにかぼちゃマスクを手に取る)。
一同:(苦笑)。

(中略)

◎終わりの挨拶
笠松さん:色々な要素がある複雑な作品なので、何度でも観に来てください。よろしくお願いします。
澤野さん:ハサウェイとはズレるんですが、UC、パチンコになりますよね。UC好きの方はパチンコ屋でフィーバーしていただいて、ハサウェイは劇場でフィーバーしていただいて。いつかハサウェイもパチンコになったらいいですね。
小形P:そこは、皆さんにお力添えいただければと(笑)。

(以下略)

澤野さん、笠松さん降壇。澤野さん、完全にはける前に振り返って軽く一礼。かわいい。
小形Pから各種キャンペーンの告知。
小形P、再びかぼちゃマスク装着。一同、苦笑&拍手。

終演。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?