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1ヶ月で15冊の本を読んだ!!自慢げに話す当時の私

今思えば読んだくらいでなんだというつまらない自慢だが、当時の私にとっては

本は読む量が多いほど賢い人と見られがちという勝手な偏見を抱いていた。だからだろうか、

数年前に話題になったカズオ・イシグロの「わたしを離さないで」とかどこぞの脳科学者の書いた本を読み漁っていた。

読んでる内容よりも、読むという行為をしている時間や自分に満足していた。だから内容はうっすらとしか覚えてない。

ある時、学校の先生(本が好きで休憩中もご飯なんか忘れてずっと読むことに時間を注ぐほど)と話していた時

「私は、本を愛しています。自分の着る服や、食べるものを選ぶとき以上に時間をかける。

そしてね、コレだ。この本にしよう、

ぼくは君を創った作家以上に君を愛せる。という気持ちを抱いて買うわけですよ。あなたにはそんな並々ならぬ愛を注げる本がありますか?何年でもずっと一緒にいたい、寝る時も隣に起きたい、眺めているだけでもいい。そんなね、妻と同じくらい

いやもしかしたら妻以上に??愛す本があなたにもあるのだとしたら嬉しいですよ。」

何冊もよんだけど1回読んだら終わりじゃないですか???軽く笑いながら言うと

あなたは服好きだよね??と先生はいう。

私は答える。

はい、もちろんです。

「じゃあ君は気に入って買った服を、1回着て棄てるのか???その服が、他のどの服よりも一番目を引いて、買いたくなる魅力があるからそれを買ったんでしょ?そしてそれを、眺めながらデートでこの服を来ているところを想像して楽しんだり、着てみて早く外に行きたいとワクワクしたり。そんな気持ちで本を読めば、1回で終わろうなんて絶対思えないはずですよ。」


何回も読むたびに、ワンフレーズですら解釈が違っていく。僕自身が勝手に考えて満足するだけなんだけどもね、そんな時間が好きなんです。

だからぼくは何冊読んだかじゃなくて、もちろん何回読んだかでもなくて。

好きな本に何時間費やせたか、これを大切にしてます。好きな人とは何時間居ても飽きないでしょ?まさにそれですよ。

先生は奥さんと本どっちが好きなんだろ。

今度奥さんがいらっしゃったら面前で聞いてやろうと思ったね。困る顔が見て見たいし。

あれからすぐ受験期になったから、先生の教え通り問題集をやるときは1冊を10回やったりしましたね。

これも先生の教え通りですよね?(たぶん違う)






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