見出し画像

赤と棘、流れ

不意に魅せられて手を伸ばした花に
近づきすぎては刺されて
ぷくりと浮かぶ赤い丸に
ぽおっとして気づかないままで

気がつけば赤玉は流れになって
ぽおっとしたままに
血が抜けていく生命は動きもせず
赤を流し続けて

あるときはっと目が覚めて
流れを止めてからふと気づく
刺されたのだ。
息を
  吸って
 吐いて
少しずつ再来する流れに

手を伸ばしすぎたのか。
と疑い
手を伸ばさずに生きていかねばと
螺旋を降りて

棘跡も消え花のことさえ
忘れているのに
私の花ばかり少し
しおれてしまった

水をやりましょう
また手を伸ばせるように
抜けた赤を創生できるように

この記事が参加している募集

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?