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今週の野球場トロイカ


 神宮は雨だった。


 お察しの通り今週も先週と状況がまったく同じなので、トロイカと言いつつ大野雄大で9割構成されることになる。トロイカとは何だったのか。これではただの独裁である。文句(ではないが)を言っていても始まらないので先に進むが、ハマスタが使えないため中日-横浜DeNA戦は神宮をお借りして行われた。見た目は神宮だけど広告は横浜のものだし(こういう広告関係の取り決めとかも大変なのであろう)、両チーム青だし、おまけに雨だし、全体的になんだかよくわからない。でもそこに大野がいることだけはわかる。


 ここのところ絶対に2点取られる大野がトレンドだったが、今日はなんと味方が2点先取してくれた。これは今日は引き分けだぞ!(?)と色めきたったが今度は大野の方が3点取られる大野になってしまった。ままならない。そろそろ完封とかしていただいてもいいんですけど、大野さん……。


 冒頭でも言った通りこの試合は雨により中断を4回も挟み、結局4回目の中断からそのまま6回コールドとなった。最後の中断の直前、また強まってきた雨に思わず大野が「なんやねんもう(怒)」みたいな顔をしたのが忘れられない。普段はともかくマウンド上では本当に一定の表情を貫く人なので、ちらっと心のうちが見えたようでうれしい。うれしがってる場合じゃないが。ついでに水も滴るいい大野とか言ってる場合でもない。


 大野がそんな顔をするぐらい、雨の中で野球をやるというのは難しい。ロジンも尻ポケットに入れないといけないし(大野がやってるのを見て「そうなんだ……」という知見を得た)、お客さんもカッパを着ないといけない。


 しかしテレビで観ている側にしてみれば雨×大野はちょっと幻想的にすら見えるし、中断中にベンチの中の様子を見たり間を持たせる実況解説トークを聞いてるのも楽しい。ベンチの中でお手玉してた根尾さんかわいすぎる。そしてお手玉がうまい。3つでやってる。何もかもできてしまうのか?逆に彼にできないことって何なんだ? 世界を救うとかか? いやがんばればできるんじゃないか? だが個人的には世界を救うより先に大野を救っていただきたい。大野を救うのはいつも根尾さんだと私は勝手に信じている。この前の日ハム戦で大野がボッコボコに打たれてる時超絶美技でアウトを1つ取ってくれた根尾さんを忘れない。私が大野だったら根尾さんのこと好きになってる。大野じゃないのに既に好きだし。願わくばまた大野の時にグラスラを打ってさらに願わくば2人でお立ち台に上がってほしい。頼むから。


 この日の解説は吉見一起さんであった。大野の成長を近くで見てきた人なので、吉見さんの大野評にはいつも含蓄がある。さすが師匠。


(ここでの話がとても良かった……)


 5回表で終わっていれば中日が勝ったままだったといっても5回の表裏を完了しないと試合が成立しないのでなかったことになり、どっちみち大野に勝ちはつかないのだが、ノーゲームなら負けもつかなかったのでそっちの方がマシだったのかもしれない。どんな二択だ。悲しい。しかしながらよく考えるとそもそもすべての始まりである大野無双で惚れたところが「援護のない中マウンドに立ち続けて黙々と己の仕事を果たす姿」なので、「あんまり報われない大野が好きなのではないか?」と言われても否定できない。でも報われる大野が嫌いなわけでは決してないので次こそは心おきなく報われてきてほしい。


 ……というようなことをダラダラ書いていたら今日藤原くんが1軍に合流した。救世主である。ようやく2頭立てになった。大野が報われなかった日もその翌日もマルチヒットだったし、もうすぐかな~と期待していたので喜ばしい。さああと1人。もう7月だ。つまり彼の月である。7月に7月生まれがいなくてどうするんだ。トロイカ! がんばれ!





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