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月報:2023年9月

 何気にいろいろあった9月。ヘッダーはパンダたちによる会議室使用例。


✅今月したこと

・茅ヶ崎ライブに行った

 サザンの茅ヶ崎ライブの2日目に行ってきました。初の野外サザン、しかも茅ヶ崎。会場の茅ヶ崎公園野球場は3年前に近くまで行ってるのでもう庭みたいなもんです。嘘です。

 ライブは10/1までなので内容のネタバレはしませんが、関係ないところで言うと会場へ行く途中のお店に「なんとチケットが当たったので今日はお休みします!」という貼り紙がしてあったのとそこかしこでサザンの曲が流れていたのと本来なら駅まで16分の帰り道が混みすぎて1時間くらいかかったのが印象的でした。あとライブの曲目でも演出でもないところの話でいうとTIGERさんの衣装が素敵でした。

エボシ岩

・VIVANTを観た

 私が観るドラマの基準、「柳葉敏郎か石坂浩二が出てる」か「流行ってる」かのどっちか。面白かった。ドラムかわいい。ブルーウォーカーちゃんのスピンオフ見たい。東条さんのスピンオフも見たいな。全員主人公になれそうなくらいキャラとバックグラウンドが濃い。あとチンギスは根はいいやつだと思ってたよ。

 TVerの1~3話無料配信とレコーダーのタイムシフト録画に残ってたやつを組み合わせてリアルタイムまで追いついたんですけど、4話がなかったのでまああとでいいか……と一瞬思ったけどやっぱり順序よくということでU-NEXTの無料トライアル入って観たら4話は一番飛ばしてはいけない回だった。危ない。

・石坂金田一本を作った

 私の私による私のための石坂金田一本を作った。5月から書いててようやく9月に完成。みんながイベントに合わせて同人誌作る理由がわかった気がする。ある程度締切がないとダラダラしちゃう。詳しくは別でnoteにまとめようかな~と思っています。

・西浅草黒猫亭に行った

 横溝ファンの聖地のひとつ。ずっと行きたかったんですけど、どうせなら昭和レトロっぽい服を手に入れてから……!ということでようやく古着で昭和なワンピースを買ったので行ってきました。世界観にすっと入れる素敵なお店でした。次はナイトクラブ斧琴菊にぜひ。

🛍今月手に入れた重要なもの

・桑田佳祐 Act Against AIDS 2008 昭和八十三年度!ひとり紅白歌合戦(ブルーレイ)

 特製ステッカーをくれるというのでサザンのライブ会場なのにソロ作品を買ってしまった。この第一回ではビリー・バンバンの「さよならをするために」を歌っているのですが、この曲の作詞は石坂さんなので、つまり石坂浩二が書いた詞を桑田佳祐が歌って…………。

📖今月読んだ本

・金田一耕助語事典 名探偵にまつわる言葉をイラストと豆知識で頭をかきかき読み解く/文・木魚庵、絵・YOUCHAN

 金田一といえばこの人、的な存在である木魚庵さんの本。だいぶ前に文フリで買ってちょこちょこ辞典として使っていたのですが、一回通読することにしました。YOUCHAN先生のイラストもかわいい。今年続編が出たので早く欲しいです。

・魔女の暦/横溝正史

 犬神家なんて通算11回も映像化されているにもかかわらず世の中にはまだ一度も映像化されていない金田一ものというのがあり、その1つがこれです。読むとすぐわかりますがそもそも第一の殺人が起きる舞台上がセクシーすぎてやるとしても地上波では絶対無理でしょう。

 併録の「火の十字架」も同様にセクシー&乱倫のお話。ただ事件の背景にあるものは重い。戦後すぐのこの時代でしか成立しないであろう2つの仮名追いの混在がヒントになっていたりもする。

・幽霊座/横溝正史

 しょっちゅう「幽霊男」(これも金田一シリーズ)と取り違えそうになる。歌舞伎の話。「鯉つかみ」一回観てみたい。某避暑地が舞台の他の話でも出てきた凶器がまた出てきてテンションが上がりました。凶器にテンション上がってはいけない気がする。私の大好きな要素のひとつ・毒婦も出てきます。毒婦ほど醜女というか、「なんでこんな女が?」みたいな容姿なのは現代でもあるあるですね。

 併録の「鴉」「トランプ台上の首」との対比も楽しい。ここに書こうと思ったけどネタバレなのでやめます。

・夜の黒豹/横溝正史

 お察しの通り9月は横溝づいております。東京のいかがわしいホテルという舞台設定といい目撃者のボーイや謎の青トカゲなどキャラクターも妖しい匂いがぷんぷんで雰囲気満点。犯人がかわいそう。かわいそうはかわいそうでも「かわいそ(笑)」の方です。金田一耕助とかいう男に睨まれたばっかりに……。

・文房具語辞典 文房具にまつわる言葉をイラストと豆知識でカリカリと読み解く/高畑正幸

 金田一耕助語辞典と同じシリーズ。文房具大好き人間でも専門用語はあまり知らなかったので助かりました。固有名詞も。ローロデックス、白い巨塔2003で財前の机の上にあったのってこれか!!

・悪魔の寵児/横溝正史

 横溝づきすぎてて何を読んで何を読んでないのかわからなくなり(なので金田一耕助リーディングリストを作った)、これは未読だっけ?と読み始めたら読んだことあった。望月種子のキャラクターがとにかく強烈。エログロインモラル全開でもどこかスカッとしてるのが横溝作品のいいところ。昼日中でも読めちゃうというか。

・夜間飛行/サン=テグジュペリ

 リヴィエールみたいな男とにかく好きだな。読みながらいろんなリヴィエールタイプの男の顔が浮かんできた。鋼鉄のような意思を持ちつつ時に自分は本当に正しいのか迷い、それでも振り切ってひとり責務を両肩に担う男。大好き。残されたファビアンの奥さんの気持ちもわかるからこそリヴィエールが職務を全うすることの崇高さが重みを増す。

・死仮面/横溝正史

 おどろおどろしいタイトルと冒頭の手記、そして殺人を犯して逃亡中だった女のデスマスクとどんな愛憎にまみれた血みどろの物語が始まるのかと思わせる序盤ですが、それより金田一さんと聡明で勇敢な孤児の女学生澄子ちゃんのやりとりが温かくてむしろ清々しい気持ちで読み終えられる。若者相手だと軽口を叩いちゃう金田一さん可愛い。「大丈夫かなこの人」と思ってたけどだんだんその名探偵ぶりに気づいていく澄子ちゃんも可愛い。「ところがこの金田一先生たるや、あいつらが考えているほどボンクラじゃなかった、つまりあいつらは、まんまと飼い犬に手をかまれたというわけですな。あっはっは!」というセリフはかっこいい。中盤で寄宿舎に侵入してきた曲者に女学生が赤インクを投げつけるあたりは赤川次郎とかで慣れ親しんだ学園ミステリーの世界を感じました。これ石坂金田一で見たいな。石坂金田一ならうら若き女学生たちの中にいても何の違和感もないでしょう。アクアチェックのCMみたいになりそう。アクアチェックの石坂さん「女子校の先生」感がすごくてかわいいよね。

 しかし併録の「上海氏の蒐集品」は打って変わって悲しい。やりきれない。そうじゃないのに……というもどかしさがある。何年後でもいいから誰か真相にたどりついてほしい。

・東京島/桐野夏生

 読んでると私も帰りたくなる。たとえ女王様になれるとしても絶対無人島に漂着したくない。その女王様の地位も微妙なバランスの上にある儚いものだし。終わり方は想像を超えてきた。あの2人が再会する日は来るのかなとちょっと思ったり。

・黒蜥蜴/江戸川乱歩

 映像化を観たことがあるようなないような微妙な感じだったのでちゃんと読むことにした。明智小五郎と美しい盗賊レディ・黒蜥蜴の対決とその中で芽生える一種の愛情。とにかくヴィランだけどもう一人の主人公な黒蜥蜴が素敵。

🎵今月の一曲

♪COPY THAT/安室奈美恵


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