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支部長がかわいい話②

[ShortNote:2020.3.13]

(支部長の大好物:シャンティショコラ/プチ・フルール フード&タイム イセタン ヨコハマ店)

 「ケイジとケンジ」がとうとう終わってしまいました。始まりがあれば必ず終わりもあり、咲き誇る花は散るからこそに美しいのですが、寂しさはあります。しかし支部長は最後までかわいくかっこよかった。なんとなく猫っぽかった。ノルウェージャンフォレストキャットとかあの辺の長毛種。

 ついに署長が支部長の過去エピソードをぶちまけてくれたので満足です。禁酒してたのは昔ぼったくられて痛い目にあったからだったんですね。ただ一度の過ち以降お酒を断って奥さん以外の女性にも近づかないという決めごとを守り抜く鋼の意志が感じられます。しかしギバちゃんはぼったくったりぼったくられたりどっち側もやってますね。ぼったくりコンプリートですね。そんなものコンプリートしなくてもいいのですが、ぼったくる柳葉敏郎が見たければ「螢」をご覧ください。

 ぼったくられ事件はかわいいエピソードですが、その前の若き署長と支部長の熱血エピソードはまさに青春。若くて情熱を燃やしていて被害者のために本気で涙を流す熱血検事だった頃の支部長を比較的容易に想像できるのは80年代のギバちゃんが常に心の中にいるからです。あの情熱が迸りすぎて前のめりで傷つきながらもひたむきに愚直にぶつかっていく彼。支部長もきっとそうだったんだろうなと思うと胸が熱いです。その情熱を今でも忘れていないからこそ、真島さんの中にタイプは違っても似たがむしゃらさを見出して信頼を置いているんでしょうね。魂が受け継がれていっています。日下さんもがんばれ。日下さんだんだん大好きになっていっちゃったな。確かにシャンティショコラ食べちゃったけどそんなことで末代まで呪う支部長ではないかもしれないけれども、万が一末代まで呪う支部長だった場合に備えて毎日シャンティショコラをお供えするぐらいのことはしてもいいと思います。

 もともと警察官が好きな上に「ソロモンの偽証」を読んで以来(本物じゃないけど)検事も好きなので大変私好みのドラマでした。最終回で警察と検察が一致団結して半グレを全力で壊滅させに行く展開、本当に大好きです。

 法学部じゃないけどちょっと法学入門みたいな授業を取ってたことがあって、ひたすら楽しかった記憶しかないので法律的な話のところも面白かったです。でも私は入り口のところで遊んでただけですがそれを専門とする仕事に就くような人、それこそ検事の方々はああいう条文とか判例とか全部頭に入ってるんだろうなと考えるとリスペクトが止まらなくなります。支部長も真島さんも日下さんも持丸さんも……そういえば持丸さんの狡猾マダム感も好きでした……。ついでに検察の話なら同じ横浜地検が登場する大岡昇平の「事件」 もおすすめしたいです。かなりシリアスな話ですが、「人を人が裁く」ということの難しさと大変さがよくわかります。

 しかしとにかく支部長はかわいかった。このドラマでの最大の被害者はシャンティショコラを奪われた支部長にぐさぐさ突き刺されるチーズケーキだと思います。チーズケーキが支部長を訴えてもおかしくないレベル。ちなみに「シャンティ」というのは泡立てた生クリームのことらしいです。

 署長と絡んでる時もだいたいかわいかった。ついに禁酒を破ったり将棋指したり。スピンオフ「ショチョウとシブチョウ」のスタートが待たれます。①でも言いましたが週に一度柳葉敏郎を観られるという贅沢を堪能させていただきました。連ドラのレギュラーはよつば銀行以来でしょうか。それにしてもいい仕事しかしないのでありがたいです。

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