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月報:2024年2月

 桑田佳祐が68歳になる2月。ヘッダーはテレ朝で出迎えてくれたゴーちゃん。


✅今月したこと

・ヨコブンプレに行った

 去年の4月も行ったイベント。今回はミステリ専門劇団回路Rさんの朗読劇「病院横町の殺人犯」と古本ドラフトイベントの2本立て。「病院横町の殺人犯」は「モルグ街の殺人」を森鴎外が翻訳した時のタイトルで、横溝正史の「病院坂の首縊りの家」の原型となった作品のタイトル「病院橫町の首縊りの家」はここから来ているのでポーだし森鴎外だけど横溝でもあるということで。それで内容の話ですが、個人的にこの話は犯人があれなので犯人を知った上で読むと事件の詳細や被害者の人物像が「でも犯人あれなんでしょ?」となってしまいまったく頭に入ってこないところがなんだな~と思っていて、しかしこの劇では林デュパンと森本「私」のテンポのいいやりとりがあり、証言パートも数多い証言者の演じ分けが楽しかったので引き込まれました。

 そして森本さんの脚本は「不死蝶」の小夜子のくだりもそうだったけど登場人物に向ける眼差しが暖かいなと思っており、今回もあの犯人のモノローグが存在していたので驚きました。まさかあの犯人に血が通うとは。笑いの要素もあって(「それは置いといてだ」「また置いとかれた……」) 素敵でした。


 そして!会場で販売されていた回路R脚本集+対談本に団長さんと林さんと森本さんのサインをいただいたので!家宝にします!横溝関係ないけど団長さんと「虎先生いいですよねー!!」ができてうれしかった。

カフス大好き芸人として見逃せなかった林デュパンのカフス

・多摩動物公園に行った

 ヨコブンプレの翌日に。

 オラン!こんなところにいたのかオラン!
 

 本当は十虎之介ロスが凄まじかったためガチ虎を見るために行きました。王が民の前に姿を現したみたいな風格があった。

・テレ朝に行った

 相棒のシーズン中にS22直前生配信で特命係と捜一が集まっていたあのカフェに行きたいな~と思いながらのんびりしていたら3月が目前に迫ってきていたので平日の昼間から行って参りました。

圧倒的イチゴアフタヌーンティー(と特命係)

🍴今月食べた重要なもの

・石坂浩二の差し入れのどら焼き

もちもちだった

 なんて完璧な日本語なんだ。その名の通り石坂浩二が相棒22の現場に持っていった差し入れ。正体は「黒船」のどら焼きです。秒で特定してくれた方ありがとう!そして翌日即買いに行きました。

 ちなみにこのどら焼き、那覇空港店とデパートリウボウ店でだけ売っていません。私がまだ沖縄県民だったら泣くところだった。

📖今月読んだ本

・迷路荘の惨劇/横溝正史(再読)

 まず、今月は小説を求める気分がほぼゼロだったため小説はこれだけです。再読だけどほとんど忘れてたので実質初読。倭文子さんっていいキャラだね(椿秌子や刑部巴と同じ意味で)。ネズミが嫌いな十虎之介には絶対に読ませられない作品。

・【令和6年度】いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集/高橋京介

 今年はITパスポートでも受けるか!と思ったので。

・ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち/ジョン・ロンソン、夏目大訳

 タイトル通りの本。ここに出てくるネットリンチはどちらかというと日本で言うバカッター炎上に近い。確かに「被害者」たちはバカなことをしたが、仕事を失ったり自殺に追い込まれたりするほどの重罪とは思えない(ジョナ・レーラーのように仕事として書いたものに捏造が含まれている場合は仕事を失うのは仕方ないけど)。このような罪にはこれぐらいの刑、と定められている法の下の刑罰と違ってリンチ(私刑)は罪と罰の重さが全然釣り合っていないことがほとんど。だから怖い。

・故人サイト/古田雄介

 立て続けにインターネットの話。管理人やユーザーが亡くなったサイトやSNSを取り上げる本。病死から殺人事件の被害者までさまざま。ネットで何らかの居場所を持っている人なら誰でも一度は「このまま死んだらここどうなるんだろう……」と考えることはあると思う。私はよく考える。(これが最期の投稿だったらめちゃくちゃ嫌だな……)とか思う。闘病しているわけではない私のような人にとって一番近いのは第一章「突然停止したサイト」。第二章「死の予兆が隠れたサイト」も怖い。みんなネットもいいけど健康には気をつけてほしい。
 ネットをやっていて今まで読んでいたサイトの管理人が亡くなった経験は一度だけしたことがある。報道もされたので亡くなったことは確定。その時以来サイトには行っていなかったが、読了後気になって見に行った。遺族の方が一度だけ記事をアップしていて、コメント欄に追悼の言葉が寄せられているという感じだった。スパムに荒らされていなかったのはよかった。

・人月の神話【新装版】/フレデリック・P・ブルックスJr.、滝沢徹・牧野祐子・富澤昇訳

 ソフトウェア工学の分野で超有名な本。ソフトウェアを開発したこともなければこれからする予定もありませんが、遅れているプロジェクトに人を足したところで早くならないとかスケジュールは1日ずつ遅れるとかだいたいの分野において使える話であった。

 内容には関係ないが「訳者あとがき」の最後に「[本はコンピュータ画面や校正紙よりずっと次元(フラクタル次元)が高い。だから、出来上がってみると、執筆時や編集・校正時に見えなかったものが見えるのが普通です。……]」と書かれており、これだ……!となった。今度から印刷した瞬間ミスを見つけたら「本はフラクタル次元が高いからしょうがないよね~」って言います。絶対。

・新装版 時代を変えたミニの女王 マリー・クワント/ジェニー・リスター、中野香編・翻訳監修、石田亜矢子訳

 マリークワントのペンケースとポーチとハイテックCコレトコラボ4色ボールペン×2を使っているのにマリークワントのことを何も知らなかったため読んだ。去年の展覧会に行かなかったのでその代わり。やっぱりブランドはデザイナーの思想や経歴を知ると愛着が湧くような気がする。

・ついていったら、こうなった キャッチセールス潜入ルポ/多田文明

 街中のキャッチセールスに片っ端からついていった本。薄毛治療だけ筆者の切実さが際立っていて良かった。興味ないものなら断れるけど、欲しているものだったら揺らいじゃうよね。私も大学入りたての頃渋谷で一回だけ英会話教室のキャッチに捕まってしまったことがあり、それ以来そういうところではずっとイヤホンをして聞こえてないから無視してもしょうがないよね作戦を実行しています。

・モレスキン 人生を入れる61の使い方/堀正岳、中牟田洋子、高谷宏記

 モレスキンを文句吐き用にしか使っていない人間としては申し訳なくなるような内容だった。 でもなんでも受け止めてくれる器の広さがモレスキンのいいところだもんな!サイズ含めてモレスキンを模した装丁が素敵。

・ネコもよう図鑑 色や柄がちがうのはニャンで?/浅羽宏

 猫の模様を遺伝子的に解説した本。私が一番好きな柄はキジ白です。早く猫を見てパッと「おっ、wwooA-C-D-SsT-L-だな」とか言えるようになりたい。

 ところで白いブチがある場合は必ず手足やお腹から始まって背中や腰だけ白い猫は存在しないというのがちょっと衝撃だった。ハチワレについての記事で「黒い毛で白いハチワレの猫はいるのか」と疑問が呈示されていたのを見たことがあるが、じゃあそういう柄の猫は存在しないってこと?

・教養悪口本/堀元見

 これが教養悪口なら「本はフラクタル次元が高いからしょうがない」は教養言い訳だな。

 小学校の図書室にさまざまなシチュエーションでスカッと言い返すのに使える偉人の言葉やフィクショ ンの名ゼリフをまとめたシリーズがあり、タイトルも中身も覚えてないけどひとつだけ今でも覚えているものがある。失礼なことを言われた時だったかにエリザベス・テイラーが言ったという「どうもありがとう。ドアはあちらよ」。「出てけ」と言うより100倍エレガントで知的。これもそういう本です。汚い言葉で罵ると相手と同レベルになってしまうし反発しか招かないけれども、一段上のレベルの言葉で言うと相手を逆に恥じ入らせることができるかもしれない。

 「1984年」好きなので「プロールの餌」は懐かしかった。「植物だったらゲノム解析されてそう」は汎用性が高い。高すぎて生活に悪影響を及ぼしそうだ。

🎵今月の一曲

♪BAN BAN BAN[Live at TOKYO DOME,2022]/桑田佳祐

 史上最高のアレンジでおなじみ、5倍返しツアーのBANBANBAN。


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