続・鬼頭刑事が刺さりまくった話
[ShortNote:2020.2.14]
これの続き↓
読みました!これでやっと大手を振って鬼頭刑事について語れます。前のは大手を振ってはなかったので……。今回も鬼頭刑事が出てくる話だけではありますがネタバレしております。
正真正銘、鬼頭錦郎巡査部長の初登場回にして第2話「ドッペルゲンゲルスタイルブック」の話です。初登場が尾行なんですが、いきなり素人の女学生にバレています。本職の刑事としてそれはどうなんでしょうか。いや気づいたのが超女学校級の潮さんなので、これだけで彼の尾行がへたくそとか言ってしまうのは可哀想でしょう。なんとなく踊る大捜査線秋の犯罪撲滅スペシャルですみれさんに尾行が即バレた真下くんと雪乃さんを思い出しました。みんながんばれ。
さてそんな鬼頭刑事の外見的特徴です。歳は20代前半。私とタメな可能性がなくもないということですかね。希望が満ち溢れてきた。身長は「五尺と八寸程度」。当然ながらわかりませんのでググりました。だいたい176cmくらいだそうです。いい感じ。この時代の成人男子の平均身長はたぶん160cm代なので普通より大きいですね。そして肝心なルックスですが、茜ちゃんのお父さん曰く「どちらかというと美丈夫の類に入るだろう」ということなので公式イケメンですね。本当に親の欲目じゃなくてよかった。何の根拠もないのですが外見についてはどっちかというと同性の感想の方をより信用しがちです。
そんな若くて身長が高くて見た目が良くて人間的に優勝している鬼頭刑事ですが、彼に対して急にチャンバラを仕掛ける環さんがよかった。竹箒で威圧感出せる鬼頭刑事もすごい。そして結局ソーダー・ファウンテンに連れて来られるし賭けに負けて1円出させられる鬼頭刑事かわいいです。盛りだくさんですね。あと資生堂パーラーってソーダー・ファウンテンからスタートしたんですね。今で言うとスイパラみたいなのを想像すればいいんでしょうか。スイパラ(仮)で女学生に取り囲まれる鬼頭刑事……。そういうの大好物です。
事件の真相が発覚した後彼は花村家に来ます。そこでさりげなく警察の電話番号と自分の電話番号を渡すのですが、どう見ても茜ちゃんのことが気になっています。警察官としてではなく私人として。茜ちゃんのお父さんは気づいているし私も気づいています。お父さんの説を採りますが、尾行している相手をいつのまにか好きになってしまう(「好き」の定義は置いておいて)というのは刑事としてどうなんでしょうか。大丈夫なんでしょうか。個人的な意見を言わせていただくと素晴らしいと思います。茜ちゃんは何も悪いことはしてないわけだし。これで相手が本当に犯罪者とかであれば好きになってはマズいと思いますが、好きになったことありませんよね? 急に不安になってきましたが、いや鬼頭刑事の曇りなき眼はきっと自分のロマンを捧げるにふさわしい相手を正確に選べることでしょう。
なんといっても去り際の「自分も、よく、立ち読みをします……」でやられてしまいました。赤くなりながら言ってるのが愛らしすぎる。どれだけ純情のかたまりなんでしょう。
その後鬼頭刑事と茜ちゃんは文通を始めます。文通って! 急に叫んで申し訳ないですが、文通って。いやLINEも何もない時代なので文通しかないのですが、ピュアで清くて可愛らしい。ただ潮さんの言う通り、中身は第2話の事件を口実にした完全な私信です。鬼頭刑事のロマンは意外としたたかですね。茜ちゃんは気づいてないみたいですが、大丈夫です。愛が生まれるのは一人からと星野源も言っています。しかしこれは人に依るところも大きいですね。私信してくるのが灰田さんみたいな変態(ごめんなさい)だったら通報されてしまう。でも灰田さんも灰田さんで茜ちゃんを喫茶店に呼び出して一方的に愚痴って帰るというOLか何かみたいなことをしています。ちょっと面白いな灰田さん。遠巻きに眺めていたい。
ということでこのシリーズはどちらも読み終えましたが、正しくこれから読んでいたら果たして鬼頭刑事にハマっていただろうかとか少し考えてしまいました。「群青に白煙」の鬼頭刑事をいきなり見せつけられてハマったみたいなところがあるので。でもどっちみちこれから読んでいても結局群青に白煙で落ちるんでしょうけれども。続編から読んじゃったのも何かの縁ですね。時代背景だけ見ればどんどん不穏になっていきそうですが、まだまだ続いてほしいシリーズです。鬼頭刑事におかれましては私が全力で応援するのでどうかそのロマンを死守してください。
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