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幼稚園児に中国語の勉強を平然と求めるほど、熱量が高い親。

私は、日中ハーフ。
※母が日本人、父が中国人。

「ハーフ」と聞くや否や
「中国語、話せるんだよね?喋って!」
「お父さんに直接教えてもらえていいなあ」と
周囲には、よく言われる。

そんな周囲の反応を受けながら
私は、内心
「直接教えてもらうのは、全力で避けたい」と思っている。

そうなった理由は、幼少期にある。
当時、幼稚園児だった私は
自宅にあった中国語版・人魚姫の絵を見ることが好きだった。
その絵が、すごく綺麗で素敵だったからだ。

ある日の夜、私は
「この人魚姫の話、中国語では、なんて書いてあるか教えて」と
父にお願いした。
そしたら、父は
「中国語を勉強したら、分かるよ」と言ったのだ。


…いや、それ、、、
幼稚園児に言うの?!って感じだよね笑

当時は、しょんぼりした。
いま思うと
「ハーフだし、早く喋れるようになってほしい」という
願いも込めていたのだろうと考えられる
けど
…それにしても、である。。。

幼稚園児に対して、そんな発言をする父なので
もうお察しの方もいるかもしれないけど
彼は、自分の母語に対する「熱量」が非常に高い。
そのため、「中国語」となると、さらなる完璧さを
こちらに求めてくる。
しかも、彼は
半分といえど、中国の血が入っているのだから
ネイティブ同等の中国語が使えるようになってほしいという
願いという名の「無謀&無茶」な理論をもっている
ため
その求めように、さらなる拍車がかかるのだ。


最近、あったのは
普段使われないであろう単語を知らなかっただけで
「勉強不足」と本気で言われた。笑
自宅のテレビは、CCTV(中国中央電視台)で放送されている番組を
一部、日本語字幕付きで見ることができる。
ある日の昼間、手品を披露している男性が、番組に出ていた。
その男性が「看穿了吗(見破れましたか?)」と
手品を見ていた人たちに聞く場面があった(中・日字幕どちらもあり)。

私は、「看穿」という単語と意味を
そのとき、初めて知った。
それで、なにげなく
「看穿って、見破るって意味があって、こうやって使うんだね」と言った。
そしたら、一緒に見ていた父が
「こんな言葉も知らないのか。お前は、勉強不足だ」と言ったのだ。

この時、言い返さなかったけど
私は、内心
「いや、日本に来て30年以上、経ってるのに
それでも知らない単語あるじゃん。
その理論でいくなら、お前も、もっと日本語勉強したほうがいい。」と
思ったの。


ほんと、信じらんない話だよね。
でも、事実だからこそ、悲しさを感じる時がある。
なぜなら、彼にとって、「日本語」は外国語。
だから、自分にとっての「外国語」を学ぶ時の苦しさやつらさを
彼は、よく知っているはず。
それなのに………って、うまく言葉で表せられないけど
思うことがある。

彼にとって、わたしは「子」であるからこそ
厳しく接したいのかもしれない。
その苦しさやつらさに負けるなという思いも込めて。

仮に、そうであったとしても
わたしは、父に中国語を教えてもらおうとは考えていない。

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