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マイナンバーカード、持たざるを得ないと身にしみた理由

先日、指名手配犯である桐島聡氏の医療機関受診をめぐり、あらたにマイナンバーカード、マイナンバー健康保険証が議論の的となりました。

紙だからなりすましができてしまうと紙の保険証を否定する意見や、だからといってマイナンバーカードでなりすまし不可能というわけではない、と短絡をいましめる声までさまざまありました。

個人的には、マイナンバーカード保持や健康保険証としての利用は実施せざるを得ないと思っています。

その理由としては、これまでは社会保障関係の事務費をおさえるためがメインだと思っていました。

ですが今回、それよりも重要だと思うものに気づきました。

身近で起こった出来事から、マイナンバーカードが高齢者の手続きの切り札的になることがわかったのです。

それは、健康保険証や銀行通帳等の貴重品の紛失事件です。

対象者のかたは、マイナンバーカードを持っていなかったそうです。

結果、銀行で口座をとめる手続きの際に、健康保険証がないため本人確認ができず、手続きが煩雑で時間のかかるものとなってしまいました。

一度とめたあとの解除も、マイナンバーカードがあればスムーズなところが、やはり面倒な手続きが必要になるそうです。

それだけなら、健康保険証がマイナンバーカードでも同じじゃないかとなりますが、違うのは、マイナンバーカードは届出をすることで不正利用が防止できますが、健康保険証はそれができないということです。

また、何より、マイナンバーカードがないと、行政機関や金融機関などの本人確認が必要な手続きが、代理で行なう人に非常に負荷がかかるものになるということです。

現在人口の多い団塊世代や団塊ジュニア世代が年を重ねていくと、そういった手続きが自分ではできなくなり、子どもをはじめ親戚が行なうことも増えていきます。

ですが単身世帯であれば、ケアマネージャーさんや身近にいる人が行なわざるを得ません。

ケアマネージャーさんやヘルパーさん等の介護の担い手のかたであれば、ひとりあたり何人もの手続きをしなければいけなくなることは確実です。

その時、そういった事務手続きの一連を、マイナンバーカードなしの面倒な手順をふんで行なえるだけの人手が、はたしてあるでしょうか?

全体の事務の効率化だけではなく、自分がしっかりできなくなったときに支えてくれる人 方のことを考えると、やはりマイナンバーカード、マイナンバー健康保険証は用いざるを得ないのではないでしょうか。

私も、何もかも自分でやるから大丈夫、という前提はやめないといけない、とあらためて思いました。

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