年末調整する/しないは選べない。選べるのは?note612日目
「自分は確定申告するから、年末調整はしない」
そういう人が、この年末調整シーズンたいていはいます。
そしてそういう人は、「確定申告するから」と言って、保険料控除申告等あってもだそうとしません。
「それなら、本人確定申告するっていってるし、いいか」
ついそう思いがちですが、それはNGです。
年末調整は会社の義務
所得税法190条では、「給与等の支払者が…納付しなければならない」としており、年末調整は給与等の支払者である会社の義務となっているのです。
義務であるからには、罰則もあります。
故意に年末調整をしなかった場合は、脱税とみなされることもあり、「1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金」とされています。
「本人がしないっていって協力的でないのに、罰はおかしい!」
そう思われるでしょう。
その場合は、本人とのやり取りをなるべくメール等で残しておき、税務署から何か言われた時はそれを見せる、というのもひとつのやり方です。
ですが、無理やり年末調整してしまう手もあります。
なぜそれができるのか?
会社は、その人の収入も社会保険料も給与計算しているから把握しています。
家族関係も、年末調整の対象となる人は扶養控除申告書を提出しているはずなので、扶養控除(配偶者控除はのぞく)そこでわかります。
その会社が把握している情報で、年末調整をしてしまうのです。
本人が選べる範囲
その場合、もし本人が書類を一切出してこないのであれば、以下の控除については、本人が確定申告で行うことになります。
基礎控除
配偶者(特別)控除
保険料控除
住宅借入金等特別控除
ここは、本人が年末調整か確定申告か選べる範囲となります。
会社は、会社が把握している情報で年末調整をし、その結果として、源泉徴収票を本人に渡すのみです。
これで、義務に違反しているかもしれないという悩みはなくなります。
注意する点としては、その人が今年、途中から入社した人の場合。
その場合、入社する前に給与収入がある場合は合算して行わねばならないことになっています。
つまり、本人から入社前の源泉徴収票が出されない限り、無理やり年末調整することはできません。
ですがその場合こそ、「本人にこれだけ催促しても出てきませんでした」と記録をとっておけば、会社の責任にはまずなりませんので、しっかり催促しておきましょう。
おまけ
今日はじめて、スマホ更新でCanvaを使ってサムネイルを作ってみました。
画像生成AIもいいですが、文字でばしっと決めたい時は、PCはAdobe、スマホはCanva、いいですね。
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