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話題の退職代行、体験済みの企業は10%、魔の6ヶ月に注意

「退職代行」という、社員が会社に退社の意思を伝えるのを代行してくれるサービスは、2、3年前から知られはじめ、今年は流行語大賞をとるくらいの勢いで広がっているようです。

もっとも知られている退職代行会社のひとつ、「退職代行モームリ」は、旧Twitterで退職代行実績を日々知らせています。

2024/6/24は月曜ということもあってか依頼が多く、127名のうち、勤続6ヵ月未満の割合が66.9%とのこと。

「今までの依頼者13,000名の6ヵ月未満の割合が約58%のため、今の時期は早期離職者が多い傾向があると推測できます」
とも述べられています。

では、会社側は、退職代行はどれくらいの割合で経験しているのでしょうか?

東京商工リサーチが、この6月、約5,000社を対象にアンケートをとりました。

その結果、退職代行を経験したことのある会社は10社に1社、9.3%の479社だということです。

グラフを見ると、正社員を示す桃色がおおきく、正社員の割合が高いことがわかります。

これは、上のモームリのポストとも一致します。

また、規模別では、大企業は18.4%(499社中、92社)で約2割に達し、中小企業は8.3%(4,650社中、387社)で、大企業のほうが、退職代行を2倍以上経験していることがわかります。

退職代行は、「退職の意思くらい自分で伝えたらいいのに」と、マナー違反のように思われがちですが、労働者側弁護士の鈴木先生によれば、退職の意思を示した社員にハラスメントをする会社もあるということです。

こう聞くと、ワンマン社長のいる中小企業をイメージしますが、大企業のほうが退職代行を使う社員が多いというのは、2022年から2024年は状況が変わっているか、実は大企業でもそういうハラスメントが多いか、どちらかなのでしょう。

世間では、退職代行から電話がかかってきたと聞いて、「おめでとうございます」「よかったですね」という声がけをよく聞きます。

これは、無断欠勤で突然連絡がつかなくなり辞めるケースや、辞めさせたくても辞めてくれない社員がいたりするなかで、退職代行ならばスムーズにやりとりができるという意味での「おめでとう」だということ。

冒頭の退職代行モームリのポストに、約6割が勤続6ヶ月というデータがありました。

6ヶ月であればそこまで引き継ぎも深刻ではないと思いますが、これからますます引き継ぎのペース配分が難しくなりそうです。

東京商工リサーチのアンケートによると、退職代行の利用率が高いのは、接客が多い以下の業種とのこと。

これらの業種は、人手不足でやっと雇えた社員かもしれまんが、その6ヶ月間をリカバリが効くように考えておく必要があるかもしれません。

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