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怒りの対処法を探す旅(5)-appointment-

先週のsessionではとりあえずストップしようとGPから言われたことで終わったが、後程オフィスに次のステップを踏むためにもGPとアポイントメントを取るために電話した。そして今日、オフィスへ向かう途中、やはり少し不安というか先行きの見えない流れが心を落ち着かせなくしていることを感じていた。

GPがオフィスに到着し、私と恒例の握手を交わす際に私の名前を口にした。今までなかった展開に少し驚いたが、彼の様子が今まで違うことも感じていた。部屋の中に入って少し話を始めると、スタッフの一人がドアをノックして中に入りGPにコーヒーを手渡した。何か雰囲気が少し違う、、、

前回、GPがストップをかけでsessionが終わったことを皮切りに私が誰か専門家を紹介してもらいたい旨を告げ、これからも自分の子供の教育と私の感情の表現の仕方の成長をするための取り組みを続けていきたいことを話した。

彼はいった。
「誰か専門家を紹介することは可能である。」

そして、白紙の紙にささーっと6つのリストを書き出した。
1、GPが紹介したある心理学者の名前
2、CJG(子育て支援センター)
3、Brijder(依存症や攻撃的な方のためのセンター)
4、Centrum Grous?(子供を専門とした心理療法センター)
5、Parnassia(精神科専門医、マインドフルネスも取り入れている)
6、自分で選んだ心理学者を選ぶ

の六つの選択を提示してきました。
どれを選ぶことも自分の自由ではあるが、彼は付け加えて

「こういったサービスはまず、多くの書類に詳細を書かなければならず、その後は順番待ちリストに乗り、向こうから連絡が来るまで待たなければならない。彼らはこういった戦略を通して患者を待たせてイライラしないように静かにさせ、その後に彼らの上に立って物を言うといった手段で患者をコントロールします。」
オランダの公務員(ambtenaar)としての仕事の仕方である。

私はGPからのこのような正直な意見と説明を受けて感心しました。私の親も日本で公務員をしていたので、国の機関で働く者たちの習性を知らないわけではないからである。

その後彼は続けます。
「あなたの子育てのあり方はこのような機関のサービスを受けなければいけないような状況ではありません。なぜならあなたの思想は高く、哲学的であるからです。」

私はただ「ありがとう。」と答えました。

さらに彼は言う。
「あなたは子育てで『尊敬』と『心遣い』を重んじていることがわかります。
『心遣い』から自分を召使いと称して子に接しているのでしょう。しかしながらあなたは未だにどのように子育ての方法を変えるのか躊躇しているようです。
どのようなルールを子育てに取り入れるべきか?
どのようにルールを子供と共有するのか?
どのようにしてそのルールを試行するのか?
あなたは自分の子にアイスクリームを食べたいのであれば多くの書類に記載することを強要しますか?
これはルールとそれの試行方法の一つの例として述べたまでです。
私はまだあなたがどのように1−2歳の子とコミュニケーションをとり、社会での振る舞いを教えるもしくは伝えているのかわかりません。」

私は答えます。
「我が子がそのくらいの時期には、対応するのに大変な忍耐が必要でした。食べ物をあげると、食べ散らかしたり、あちこちに落としたりが日常でした。私ができることは、食べ方を教えることと、食べ物をひとつひとつ取り出し、目の前で片付けることを見せるだけです。おもちゃで遊んだ後も同じで、息子はおもちゃを置いたままどこかに行ってしまうことがよくありました。片付けなさいと言いながら、自分で片付ける姿を見せました。だから、この時期は主にボディランゲージで息子に接していました。」

彼は言う。
「なるほど、そのようなアプローチは4歳ぐらいになるまで待たなければならないでしょう。」

私は答える。
「多分そうでしょう。私はただ忍耐し、息子に伝わることを願って何が良いことかを行動で示し、言葉がわからなくとも常に私の母国語で語りかけ続けていました。」


そして前回のsessionの後、私は家族みんなで家族のルールを作るように試みました。まずは息子に何がルールであるか説明しなければならないがあまりまだ理解していないようです。

”アイスクリームは一日5個まで食べて良い”

”テレビは4−5時の間に30分だけみて良い”

そして、

”ルールはルールのようであってはならない”

これには少し説明が必要であるので付け加えると、どんなルールも厳格でなく柔軟に変化ができるものであるべきと言うことである。

それらのルールを聞いている間、彼は膝を机に置き、手のひらに自分の頬を置き、私を見つめながら話を聞いていた。

私は言う、

「しかしながら我が子はまだ根本的にルールの概念を理解していないようである。何か欲しいものや事をひたすらルールとして取り入れようとします。」

彼は言う、

「それはそうでしょう。ルールを作るのにおよそ十年以上かかるものです。それを我々は理解する必要があります。それは簡単なことではありません。なのであなたは明確な質問をする必要があります。

『何をあなたは改めたいのか?』

『どのようにしてルールを作っていくのか?』

『どのようにしてそれを使い続け、行使し続けていくことができるのか?』

これができれば私は心理学者に手紙を送り、紹介をすることができます。私はただあなたを専門家に紹介するようなことはしません。しかしながら、心理学者などの専門家を紹介することが私の薦めることではありません。先ほども話したようにこういったプロセスを踏んでいくのは十年以上かかることなのです。なので例えば私のオフィスに3−6ヶ月周期で訪れて、子育ての方法を進展させてゆくとゆう方法もあります。私の他の患者さんたちも定期的に私の元を訪れて話をしにきますよ。」

私は言う、

「わかりました。心理学者のサポートを受けることをお勧めしないのですね。それもそれでいいですね。それでは明確な質問を組み立て、それができれば来週あたりにまた電話します。」

彼は言う。

「そうですね。時間をかけてじっくりと熟考してみてください。誰かとの会話の中でポンとでた言葉では辿り着けないものですからね。今日はここまでにしましょう。それではあなたをいつでも歓迎します。」

どこのタイミングで彼が言ったのか明確に覚えていないが、この言葉が強く私の心に残っています。

「少なくとも私の知る限り、人間の攻撃性を直したり解決する方法は誰も知らない。」


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