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23-7-25 産院の大部屋、産後合宿で芽生えた女の友情と絆①

昨日、こんなつぶやきをした。

息子の出産時に芽生えた女の友情について記しておきたい。
少々長い話になりそうだが、お付き合いいただけると嬉しい。

息子を出産したのは、地方にある中規模の総合病院である。
そこでは、産後に入院する病室を「4人部屋」「2人部屋」「1人部屋」のいずれかから選ぶことができた。4人部屋以外は1日ごとに利用料がかかる。
私は娘も同じ病院で出産していて、その時は料金のことを考えて4人部屋を選択した。
結果は正解であった。
なぜかというと、もし個室だったら24時間自分と赤ん坊のマンツーマンの状態が孤独で寂しくて頭がおかしくなりそうだっただろうなと感じたからだ。
大部屋は、周囲の物音や他の赤ちゃんの泣き声などが気になる、自分の赤ちゃんが泣くと周りに申し訳なくて気を遣う、などの理由で避ける人の方が多いかもしれないが、私は逆にそれが良かったのだ。
深夜、ひとり孤独に娘に授乳をしていても、隣のベッドの赤ちゃんがふにゃぁと泣き出し、そのママが起き上がるゴソゴソという衣擦れの音が聞こえ、なにやら小さな声でママが赤ちゃんに話しかけている声が聞こえる。
そのことが私の産後の心を支えていた。
私は一人ではない。隣もママも頑張っている、と。

だから、息子を出産することになったときも大部屋を選択した。
娘の時も特に同室のママとコミュニケーションがあったわけではなかった。
だけどそれでもよかった。
周りに自分と同じママと赤ちゃんがいて、物音を立ててくれるだけでよかったのだ。

予定帝王切開だった私は、出産日(手術日)の2日前に入院した。
コロナのため立ち合いも面会も禁止で、夫や自分の親が病室に来てくれることもない。

予定通りの日に、私は息子を出産した。
さて、期待の大部屋。
部屋の状況はどうだったかというと、私が出産した1,2日後に私の向かいのベッドに1人やってきて、その1,2日後くらいに斜め向かいのベッドにもう1人やってきた。(もう1年以上前のことなので記憶が正確ではない)
その後、隣のベッドにも1人入ったようだったのだが、理由は不明だがすぐに別室へ移っていった。
ということで、私のいる病室は私含めて3人のママと3人の赤ちゃんということになった。(後に判明するが、赤ちゃんはすべて男の子だった)

私は大満足だった。
それぞれのベッドはカーテンで仕切られているため、お互いの様子は全く見えないが、ママの立てるかすかな物音がしたり、新生児特有のほにゃほにゃした泣き声が聞こえたり、おむつを袋から出すガサゴソという音がしたり……。
それが、私の孤独を慰め、癒し、勇気づけてくれていた。

そんなふうに、特に同室のママとも会話をしないまま数日が過ぎたある日、病室とは別の場所にある「授乳室」という部屋(授乳をして体重を計ったり、ミルクを作ったりする設備がある)で、たまたま同室らしきママと顔を合わせた。
お互い存在は分かっていたものの、ここで初めての会話である。
「男の子ですか?」と私が話しかけて、少しの間いろいろなことを話した。
少し派手な感じの見た目のママだったが、とても気さくで可愛らしく、実は人見知りで自分から話しかけられなかったから話しかけてくれて嬉しいと言ってくれた。





息子が昼寝から起きそうなので今日はこの辺にします。
勿体ぶって続き物にしてごめんなさい。笑


つづく

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