公務員を辞めたい理由。私らしい生き方がしたい
Xでは既に公言していますが、実は私の現職は公務員です。
世間からの風当たりが厳しい職業なので、私生活で職業を訊かれた時にも公務員とは答えないようにしています。
それと同じで、noteでも言えずにいました。
そんな私がなぜ現職を明かしたかというと……
公務員の仕事は楽ではなく、転職を考えている人間もいるということを発信したい
同じように悩んでいる公務員の方に、ここにも悩んでる奴いるよ!と伝えたい
以前から私のnoteを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、私は転職を目指しています。
「公務員から民間企業への転職」です。
安定職である公務員を辞めるなんて勿体ない!
そう思われる方もいらっしゃると思います。
しかし公務員として約10年働いてきた中で、一概に「公務員は楽で安定している」と言えるのだろうか?と疑問を抱くようになりました。
今回は「公務員を目指した理由」「公務員になってみて感じたこと」「公務員を辞めたいと思った理由」についてお話したいと思います。
公務員を目指した理由
私は学生時代、周囲のキラキラした感じについていけませんでした。
コミュニケーションが苦手で友達は少なく、何かに打ち込んだ経験もない。
そんな私が、他の人たちと同じように就活できる自信がありませんでした。
そこで興味を持ったのが、公務員です。
公務員といえば「安定している」、「定時で帰れる」、「決められた事務を淡々と行う」。
公務員について、そんなイメージを持っていました。
なんのスキルもない私でも、公務員の仕事なら続けられるのではないか。
勉強なら得意だから、公務員試験も突破できるのではないか。
そう考え、1年間予備校に通い、私は試験に合格して事務職の公務員になりました。
公務員になってみて感じたこと
しかし実際に公務員になり、学生時代に抱いていたイメージは覆されました。
仕事内容や自分の性格を考えると、「公務員という職業は私にとって安定している」と言えるのだろうか?と疑問を抱くようになりました。
理不尽なことでクレームをつけ、職員を怒鳴りつける客。
「税金泥棒」「お前を訴える」。そんなことを言われるのは日常茶飯事です。
普通に暮らしていたら滅多に会うことのないような人の相手を、毎日しなければならないのです。
どんなに罵倒されようが、帰ってくれとは言えないので、耐えるしかありません。
自分が怒鳴られるのは勿論苦痛ですが、同僚が怒鳴られているのを聞きながら仕事をするのも非常に心が痛みます。
事務室と窓口の間にはパーテーションなどがなく、仕事をしている姿が住民から丸見えなので、常に住民の視線を感じるのも辛いです。
また、私はケースワーカーという仕事をしていた経験があります。
ケースワーカーの仕事内容は、生活に困っている住民の個別支援です。
窓口や電話で相談に乗るのはもちろん、住民の家を訪問し、生活状況を確認しなければなりません。
私が接してきた中で、ほとんどの方はこちらの話を聞いてくださる良い方でした。
しかし中には前述した通り理不尽なことでクレームをつけてきたり、怒鳴ってくる住民もいます。そんな住民の家にも訪問しなければならないのです。
手を上げられるなどの危険もあるのではないか……と恐怖を感じていたのですが、私のような女性ケースワーカーであろうと基本的には一人で訪問していました。
事務職に対して、静かな職場で黙々と仕事をこなすイメージを持っていた私にとって、公務員の仕事は「これって本当に事務の仕事?」と言いたくなるようなものばかりでした。
他にもモヤモヤしていることがたくさんあるのですが、身バレが怖いことと、立場上詳しくお話できないため割愛させていただきます。
公務員を辞めたいと思った理由
公務員の仕事は私には向いていない、と何年も前から思っていました。
確かに、余程のことがなければ解雇はされない点や、給与面、社会的信用度などを考えると「安定している」と言えるのかもしれない。
しかし住民の生活に深く密接に関わるという仕事内容は決して「楽」ではないし、会話でのコミュニケーションが苦手でメンタルも弱い私にとって、毎日のように理不尽なクレームに対応することは非常に苦痛です。
朝仕事に行くのが怖くて動けなかったり、帰ってからも仕事のことを考えて一人で怯えることもあります。休日も家事どころか食事さえとれず、ベッドに横になるだけのことが多いです。
それらを考えても「公務員という職業は私にとって安定している」と言えるだろうか?と思うようになりました。
そう思っていたにも関わらずなかなか転職に踏み切れなかったのは、「私には公務員でいるしか選択肢はない」と思っていたからです。
安定職である公務員を辞めるのは勿体ないという世間のイメージ。
公務員から民間への転職は難しいという風潮。
民間企業で活かせそうな秀でたスキルを持っていない私。
それらを考えると、私の中から転職という選択肢は自然に薄れていきました。
辛いけれど、あと約30年公務員として頑張るしかないと諦めていました。
しかし、それは私らしい生き方と言えるだろうか?と思うようになったのです。
30代になり、人生って思ったよりあっという間だし、いつ終わるかわからないと感じることが増えました。
そんな貴重な人生を辛い思い出ばかりで埋め尽くすなんて、そっちの方が「公務員という立場を捨てること」より勿体ないと考えるようになりました。
では、私らしい生き方とはなんだろう?
それを知るために、自己分析や、働き方について調べ始めました。
そこで出てきた、「静かな場所で黙々と仕事がしたい」「コミュニケーション方法として、会話ではなく文章をメインにしたい」という私の心の声。
「集中して作業を行うことが得意」「資料やマニュアルの作成が得意」「スピーディーかつ効率的に事務処理を行える」という強み。
私は今までずっとそれに気づいていなかったのだとわかりました。
さらに、働き方について調べているうちに、「フリーランス」という働き方にも出会いました。
時間や場所に縛られることに対する違和感や、毎日同僚と顔を合わせ物理的に近い距離で働くことに対する苦痛を感じていた私。
フリーランスという働き方は、私にとって理想的だと感じました。
文章を書くことやデザインに興味のある私は、WebライターやWebデザイナーを目指して、女性向けキャリアスクール「SHElikes」で勉強を始めることにしたのです。
スキルをつけて、まずは副業から始めたい。
しかし、公務員の副業は法律で禁止されています。
向いていない仕事をしなければならないことに加え、未来に向けてステップアップするための一歩を踏み出すことも許されない。
そこで、私は公務員からの転職を決意しました。
まずは公務員から民間企業に転職し、副業で稼げるようになったらフリーランスになりたい。
それが私の目標です。
それを決めてからは、私でも人生を変えられるかもしれない。と毎日ワクワクしています。
現在、私は転職活動に励んでいます。
嬉しいことに、面接の予定がいくつか入っています(めちゃくちゃ緊張する……!)。
新卒の時は公務員一本だったため、そもそも民間への就活経験がない私。
不安ばかりですが、エージェントさんは親身に相談に乗ってくださりますし、公務員から民間に転職された方のブログを読んだりするうちに、私にもできるかもしれないという自信が湧いてきます。
「公務員でいるしかない」という考えを捨てたら、「自分に合った会社への転職」「フリーランスとして働くこと」「自分の得意なスキルを磨くこと」という様々な選択肢が見えてきました。
転職活動が上手くいくのか、転職先で戦力になれるのか……不安はたくさんあります。
それでも、自分の望む未来に向けて、一歩ずつ進んでいきたいと思います◎