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パン屋録#5/退職から半年後、パン屋オープン

退職から開業までの歩み

父が会社員を辞めてから半年後、両親は本当にパン屋になった。

最初の1カ月はスクールに通い、
2~4カ月目はパン屋の立地選びに奔走し、
5カ月目に内装工事と大型機械・設備の搬入を行い、
6カ月目は、ひたすらパンを焼く練習をした。

事業計画と呼べるほど精緻ではないが、売上・利益目標も決めた。

ざっくりパン屋の初期投資に1,500万円がかかったので、これを3年で回収する計画だ。年500万円、つまり毎月40万円強の利益を生む必要がある。
利益率50%を狙うならば、売上は80万円/月、
利益率40%を狙うならば、売上は100万円/月という具合に。

実績を、先にお伝えします

数値の詳細は控えるが、公開できる範囲で。

商工会議所が難しいといった年商1,000万円の壁は、2年後(正確には第2期)に達成することができた。
また初期投資の1,500万円は、計画通り3年(第3期)で回収した。

これを成功と捉えるか、大した成果ではないと捉えるか。

父が当初定めた「1年未満で閉業したら失敗」という観点からみれば、初期投資を回収するまで経営できたことは成功といえる。

一方、朝4時から19時まで、週5日という労働負荷だ。ざっくり計算しても時給は東京都の最低賃金(2021年5月時点:1、013円)に満たない。


これは私(娘)の感覚にすぎないが、やりがいのある金額規模ではないように思う。同額をより高効率に得る方法は、他にたくさんあるだろう。

それでも今、パン屋は7年目を迎えている。
両親が自分たちの成長を日々実感できていることと、パン屋を通じて出会ったお客さんの存在ゆえだろう。
お客さんはたまにお店を手伝うだけの私にも大きな影響をくれた。月並みな表現だが、本当に日常が鮮やかになった。

次回以降、両親の成長録と各成長過程でお客さんがくれたものを具体的に記したい。これは長くなりそう(;'∀')

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クグロフって「鮮やかの結晶」感ない?

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