Scorpionスコーピオン 感想文③

(※ネタバレ含みます。ご注意ください)

いよいよ本題の感想です。
といっても、キャラクター紹介ののところでも結構書きましたが・・・。
物語的には天才チームが無茶振りされる難題を解決に行くお話です。
概ね1話完結型で大変見やすい作りになっています。
しかも第1話から滑走路を飛行機と併走するという金のかかった&気合いの入ったアクションで、仕事の休み時間に見ていたのですが、かなり手に力が入ってしまい全然休めませんでした(笑)
他にも、劇中なんども手に汗を握るタイミングが出てきます。
なぜこんなにもいつもギリギリなのかw
天才だけど運動は苦手、という設定の人間達が結構なアクションをするし毎回走ります。僻地に飛ばされたり、獄中に潜入したり、チェルノブイリに行ったり・・・何回核物質処理すんだって言うくらい、放射線とかヤバイガスとかカビとか兵器とかと闘います。ハリケーンに巻き込まれたり潜水艦で沈没してみたり、かと思えば犬を救出してみたり。
脚本家が誰なのかまではわからないですが、シーズン2の半ばくらいでワンパターン感が出てきてちょっとマンネリ感がw

そんな中でも「会社で見なくてよかった」とまじで思うほど号泣したのがシーズン2の第10話「別れのメッセージ」。シルヴェスターがメーガンと束の間の夫婦である時間、そんな中襲ったカビの脅威をなんとか退けたのだが。娘を看取る両親や仲間達の反応は当然の感じだが、うまく感情を表現できないウォルターの心中を思うと胸が苦しくなるお話。泣ける話は何話かありますが、この回と、第12話はマジで号泣しました。
私は基本ウォルター推しなので、彼がたびたび溢れさせる感情を見ると思うところがいろいろあります。寂しい、悲しい、後悔、感謝、数値で表せないから彼には処理が難しいんだろうなと。飼っていたフェレットが逃げたとき、おかしいくらい血眼で探すウォルターを仲間が落ち着けようとした時にこぼれた「また無くすのが怖い」という言葉に、冷静に見えた彼の中に渦巻いていた気持ちが見えた気がしました。

元々スコーピオンのメンバーは頭はいいけど人付き合いが苦手。相手の気持ちを考えるのが苦手。という設定で、ウォルターは特に社会性がかなり乏しいと言うことになっています。
そんななか人間性を教える立場であるペイジによって、少しずつ相手とのやりとりや社会的な会話を学んでいって成長していくのも見どころなんですが、話が進むにつれてだんだんペイジの感情指導が押し付けがましい感じになってきて、ウォルター1人が悪者みたいにチーム内で扱われているのが・・・不便さを通り越して反感を持ちそうでした。

(ここからは最終話を完走してからの総括的な感想です)

最初のうちは空気が読めないし、ジョークも滑りまくるし、ちょっと人情や配慮に欠けたトークばっかりしてしまうウォルターが焦ったく感じていましたが、失敗するたびに「次はこうしよう」「こう言う場合はどうしたらいいか」など彼なりに対策をたてて勉強していくのがとても素直で好感持てて。相手のいいところもちゃんと見れて伝えられるし、キッパリいいすぎるところはあるけど、それを覆して助けるために全力を注ぎ体を張るウォルターはまじイケメンです。
(そんなウォルターの体を張った救出劇おすすめはシーズン1の12話「クリスマスの奇跡」。肩凝るぐらい手に汗握った。)

チームみんなを応援していたのはシーズン2まで。3からはハッピーとトビーがくっつき、ペイジがティムと付き合い始めたあたりから、ちょっと手放しには楽しめない感じが出てきました。
ペイジよ、一般人の感情対応代表を語るなら、ティムとのデート先までウォルターが追いかけて行ってしまった段階で片思いされているということがなぜ感じ取れなかったのか。
仲間に諭され、中途半端にするぐらいならと身を引いたウォルターの前でティムといちゃつきまくる所業。鬼畜か。
しかも途中・・・シーズン3第3話にしてウォルターの気持ちを確実に気づかせる表現もありーの、「自分もウォルターのこと好きかも」みたいな感じ出しておきながらティムと付き合い続けるし、その後18話で別れたっぽい後からウォルターに乗り換えた上にハッピーとトビーの結婚式の途中で物置に連れ込むという大胆さ。尻の軽さにちょっと呆れる・・・。

ようやく両思いになったかと思いきや、デートの仕方に嫌味を言ってみたり(話の内容はペイジには難しすぎる)、一般人にあわせてよ!と言わんばかりのデートプランを用意してみたり、事実を言われてキレてみたり。
私もどちらかといえば事実重視の思考をしているので(天才ではない)、ペイジの夢みがちなカップル像の押し付けがうっとおしくて仕方ありませんでした(汗

そしてシーズン4から新メンバーのフローレンスが加入。スコーピオンのお隣さんで科学者。話が進むにつれ巻き込まれるように手伝って、クリスマスに至ってはガレージで仕事中に重傷を負って気を失っていたフローレンスが発見するし、その最中にみた夢の中で夫婦になっていた。
後のトビーの診療で発見者のフローが呼びかけていたためそのような夢になった、と受けるが、どうみても「会話が噛み合って一緒にいて楽しかった記憶を引っ張り出してきて都合がいいように夢にしたよね?」感。
後ろめたさを感じていて当初隠していたのに、ペイジうっかり話してしまったがために後々引き合いに出されることに。
夢で夫婦だったってだけで意識しちゃってフローを避けちゃうウォルターが子供かってくらいあからさますぎだし、またうっかりフロー本人に言っちゃうから・・・。

その後トビーの診断もあり、ペイジとフローは一旦和解したものの、その会話を盗み聞したシルヴェスターがフローへのアプローチを開始する。フローも最初は高慢なヒステリーかと思ったけど、ただのツンデレだったし、なんだかんだ優しいので私は好きなキャラクターです。

物語がだんだん事件解決から人間模様に偏ってる感じがそろそろしています。

9歳だったラルフも13歳になり恋をし始めるし、ハッピーとトビーは子作りの話題ばかりでちょっとトビーがうるさいw
ハッピーはウォルターにいろいろ警告してくれるけど、最終話でペイジといく予定だった講演会(ペイジが行きたくなさそうだったからウォルターはキャンセルになったと言っていた)にフローを誘って行ったことがバレて大喧嘩に。
バレる前に何度も彼は言おうかどうしようか迷っていて、通信でペイジが「相手が傷つくようなら言わないほうがいいこともある」と言っていたので”言わない”という結論に傾いていた。そして地雷からウォルターを助けている最中に「どんな隠し事も受け止める」とペイジが言ったから、またどうしようかガレージで迷っている時にペイジがキャンセルになったはずのチケットを見つけてしまう。
早く言っておけばよかったのに!とは思うけど、自分が言ったこととは反対にキレまくってるペイジにドン引きしましたw
「これは(隠し事を)打ち明けたんじゃない!バレたの!」
と捲し立てるけどただの屁理屈じゃん・・・。と思わないでも。フロー本人の前で「恋愛感情は一切ない」と言い切っているにもかかわらず、あまりにも聞き耳持たずに一方的に攻めまくるのでペイジの好感度が駄々下がりです。
そこでフローに惚れていたシルヴェスターも「僕がフロー好きだって知ってたのに!」と言わんばかりに怒ってしまいます。いや、お前が勝手に惚れてただけだし、ウォルターはフローに惚れてなかったのになんで彼だけ悪者扱いなの。
彼だってペイジに恋心持ちながらもティムの時もドリューの時も耐えて身を引くくらいのことしたのに。告白もしていない癖に、フローがウォルターのこと気になってるって言うだけでキレるのは理不尽すぎる。
マジこの2人・・・

でもまあ正直なところ、日常会話すら噛み合わないペイジより、議論好きなウォルターなら対等に話せるフローのほうが断然お似合いだし、一緒に成長すると言う面ではそちらの方がいいと思うんだけどね。

もう一緒に働けないというペイジとシルヴェスターが出ていくのはわかった。
だがなぜトビーとハッピーも出て行ったんだ・・・。もう感情お子様なウォルターにはついていけないと言うことだろうか?
いつの間に2人はペイジの味方になってしまったの?恋愛を知ったからウォルターを下に見始めたの?自分たちだって感情ばっかりの凡人のペイジを馬鹿にしていた癖に?2人をくっつけるために骨を折り、怒られながらも素直に反省して自分が強制送還されるかもしれない危険を承知でいろいろ頑張ってくれたし、不妊治療の費用も出してくれた人をそんな簡単に捨てていくの?

しかも最後にライバル企業になってスコーピオン全潰しにきてるペイジには怒りすら覚えてモヤモヤしてる。もう君はシルヴェスターとくっつけよ。きっと大事にしてくれる。そもそも、エリアの企業に雇ってもらうならまだわかるが、わざわざ同業他社として喧嘩売ってくる必要ある?自分のしてきたことを棚に上げて人様非難できるのかよ?そう思わずにはいられない最終回でした。

しかもここで打ち切りのお知らせ。

モヤモヤしたまま・・・・!!

どうしてくれるのこのモヤモヤ!しばらく仕事中も引きずったくらいモヤモヤしたわ!!
毎回難題を解決していくのは面白かったんだけどなぁ・・・。
大体、毎回モヤっとする回はサム・ヒル監督の回。監督と脚本、どっちがイマイチなの?と思うくらいでした。

シーズン2までは楽しめたので星4つ
シーズン3以降は星2つかな。

あ、ペイジ役のキャサリン・フォスターさんが嫌いなわけじゃないですからね!
キャラクターが好きになれないだけです。

最後にいくつか湧き上がってくるツッコミどころを
・何回クリスマスすんのwwニューイヤーやらないの?
・最後、ウォルターを慕ってたラルフになんて説明したの?一方的に捲し立てて説明してないよね?
・結局、全部で何年一緒に働いたことになったの?
・ウォルターとフローは最後新生スコーピオンとしていたけど、結局くっついたの?
・ウォルター、最新の技術はちゃんと会社名義か自分名義で特許申請してあるよね?
・ペイジ、会社のロゴにムカデってウォルター意識しすぎでしょ?
・スコーピオンの名前に意味はあったけど、ムカデってなんのシンボルなの?

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