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出会いと名付けともう一つの出会い

初めて会った日の事はずっと覚えている。
ブリーダーのSさん家だ。

自宅でネット検索して調べた。
新婚だった当時、旦那と一緒に猫を飼いたいねと話していてでも私は猫を飼うのは初めてだったから不安もあった。
実家で飼っていたのは犬でビーグルだった。あとはセキセイインコくらい。
旦那の方は猫飼いの経験があったから色々相談できると思って飼おうと決めた。
旦那はモフモフの猫が飼いたいと言っていた。正直私はどちらでも良かった。

でもあの子に会って衝撃が走った。
仔猫を可愛いとあまり思えなかった私に何か新しいシナプスでも生まれたかのような衝撃だった。
正面から見た目は普通の仔猫。だけど後ろを振り向いて走り去ったあの白い御御足に黒の斑点がちょこっとついた姿。その瞬間私はこの子が良いと直感的に思った。
だから驚いた旦那をよそに私は即決即答した。24万だった。今思えば普通は躊躇って時間をかけて悩むところ。旦那も驚いていたと思う。でも私はその子以外の子に本当に興味がなかったんだ。
後から気付いたんだけど、メイの柄はワイルド系で茶色と黒色と白色がサビ柄の毛だった。目はゴールデンアイでワイルド系の中のワイルドで、でも身体はとてもちっちゃかった。本当に生まれて1ヶ月くらいだったので、歩き方もよちよちしていて走る時はウサギが跳ねているのかと思うような動きをしていた。
大きくなったら被毛が今よりもゴージャスになりますよとブリーダーさんには言われていた。メインクーンは1歳で成猫になるのだけど、被毛は5年かけて成長するのだとか。
とても楽しみに思えた。

ブリーダーさんからは母猫の里子先も探しているとの事で親子一緒にどうかと勧められたが、私はどちらでも良かった。旦那は私の目を見て伺っている様だったので、じゃあ一緒にお迎えしようと決めた。

一気に猫が2匹になった。

名付けは私がすることになった。
メインクーンだから「メイ」でどうだろうと。あまりにも安直すぎて旦那は最初ダメだと言っていたが、メイが1番しっくりくる名前だったのもあってメイとなった。ほぼ、私のゴリ押しだ。

母猫の方はミローシャという名前だった。ロシア系の名前だが、生まれはオランダで繁殖のため日本に来てブリーダーさんのところに居たのだとか。父親はブリーダーさんの子でメイを真っ白にした気品のある美しい男の子。名前をガンテというのだそうだ。

本当はガンテもうちで飼いたいと思ったのだが、それは出来ないと言われてあっさり断られた。

これも後からわかることになるのだけど、メイはガンテの容姿にミローシャのサビ柄を掛け合わせた美しい子に成長したのだ。

この頃、私は初めて「里子」という言葉を知った。里親なら聞いたことあったけど逆を里子というのに何となく納得した。

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