ろう者と聴者と(「silent 」第4話)*35

ドラマ「silent」第4話は、登場する色んな人から、それぞれの立場と思いと考え方を知ることができる回でした。

同僚でろう者の手話講師から「手話でスムーズに話せるのに、ろう者と壁を作っているように感じる」と言われた、聴者の手話講師の春野正輝(風間俊介)がこう言う。

特別扱いはもちろん違うし
ただ平等に接することが正解だとも思わないんです
手話ができるってだけでわかった気になりたくないんです
どうしたって僕は聞こえるのでろう者同士みたいにわかり合えないです

「silent」第4話

・桃野奈々とその友だち(ろう者)
健聴者はもちろんのこと、(今は聞こえないとはいえ、"音"を知っている)途中失聴者には、私たちのことはわからない。

・春野正輝(手話ができる聴者)
自分は聴者。手話ができるからと、ろう者をわかった気になりたくない。

・佐倉想(途中失聴者)
気を遣わせるから、聴者の友だちと距離を置く。(聴覚が)もともとないのと、当たり前にあったもの(聴覚)がなくなるのは違う。つまり、生まれつき聞こえない、ろう者とは、異なる苦しみを味わう。

・紬、湊斗(聴者)
想は変わっていない。ただ耳が聞こえなくなっただけ…。だから気を遣わないで、これまで通り仲良くしたいと思っている。

(聴覚障がいだけじゃない、ほかの障がいにも当てはまることだと思いますが、)
障がいがあるから"特別扱い"するのも違うけど、"平等に接する"(=配慮しない)のも違う。「聞こえないだけで、他に何も変わってない。」と思う紬や湊斗の気持ちもわかるけど、"平等に接する"だけではいけないと思う春野の考えもわかる。これからどう展開していくのか楽しみです。

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