壁は乗り越えない(「しずかちゃんとパパ」第3話)*14

おはようございます、めいです。今回もドラマ「しずかちゃんとパパ」から投稿します。(吉岡里帆さん演じるしずか(娘)と笑福亭鶴瓶さん演じる、耳の不自由な父の物語です。)
パパ(笑福亭鶴瓶)は練習したが、障害のため自転車に乗れないことがわかる。このことをしずか(吉岡里帆)は、中島裕翔演じる道永圭一に話します。すると彼から意外な答えが返ってきます。

しずか) 悔しい。乗り越えられない壁ってあるんだな~って。
松永) 乗り越える 壁をですか?
(中略)
壁は乗り越えてはいけません。必要だからそこにあるんです。
(中略)
そういう時は、引き返して別の道を探すものかと。
しずか) でももし道が見つからなかったら?
松永) 道は必ずあります。陸路がなかければ、空路です。
しずか) 確かに、空まで塞ぐ壁は誰にも作れないですね。
松永) はい、飛行機をチャーターしましょう。
しずか) いいんですか?それ。何か全然頑張ってないような。
松永) 目的は頑張ることではなくて壁の向こうにあるどうしても行きたい場所へ行くことですよね。塀を含む壁の主な役割は守ることですから。
何かを何かから大切に守っているんです、壁は。
だから、簡単に乗り越えようとするべきではないと僕は思います。

「しずかちゃんとパパ」第3話

この返答を聞いたしずかは、自転車に補助輪を付け、さらに(周囲の人々に自転車が来たことを知らせるため)音楽を流しながら走るという方法で、安全にパパが自転車に乗れるようにする。
この場合、"聴覚障害"という壁はどう頑張っても乗り越えられませんが、"補助輪"という別の道を見つけたことで、結果的に「自転車に乗る」という目的を達成できました。壁は「乗り越えていく(壊していく)もの」という従来の考え方とは異なる面白い考え方だなと思いました。努力して壁を越えようとするのではなく、あんな風に全力でほかの道を探しに行ってもいいんだな、乗り越えなくても、目的は達成できるのだから。

どうしても困難な課題に遭った時、このことばを思い返したいと思ったので、ここにメモしておきます。読者の皆さんの役に立つと嬉しいです。

「しずかちゃんとパパ」(2022年、NHK BS、毎週日曜よる10時)

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