書き置き

何故、人間が生きているのかが本当にわからない

少し前までは
生まれ変わって幸せになれたらいいなと思っていた

今はもう生まれ変わりたいとも思わなくなった

中学を卒業する頃にはもう生きることがただ苦しいだけの行為だと思っていた

歳を重ねるにつれ、分かってくることもあるかもしれないと生きていたけれど

歳を重ねるにつれ分かってくるのは絶望の解像度が上がってくることだけ

どうにもならなくなって
苦しんで死んでいくのだろうと思う

ならば、酷く苦しむ前に

子を遺す意味もわからない
苦しいだけなのに

それを言ったら怒られるのも良くわからない

本当にわからない
何故 皆が生きていけるのか

何が楽しくて生きているのか

それだけの価値があるものなのだろうか
私にはわからない

身体も脳も、どんどん動かなくなってくる

前回の未遂が、タイムリミットだったのかもしれない

あのとき、うまくできていたらよかったのにな

といつも思う

今一番思い出すことは

首が絞まるときの浮遊感と恍惚の気持ち

頸動脈の脈が響いて
チャコールグレーの視界から
彩度が消えていく

「やっとやり遂げた」

あの安堵感

あの感覚が忘れられない
ずっと それが 残っている

心の中にいつも 憧れが残っている

今は動けない
今は反芻しているだけ

生きることへの価値を信じられるようになりたい

次の躁までに

憧れを忘れたいから

汚泥のような気持ちをここに書いて

忘れたいから

ここに置いていく

私のために 私が書いた

ただ 私のために書いた

手が届かないから
祈るだけしかできないけれど

この憧れよりも

ずっと素敵なことがありますように


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霧原めい[要出典]
ボクを応援してくれる、だって? ふふっ。酔狂な人だね。 でも、ありがとう。