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人間の皮

こないだの出張から帰ってきたっきり、そのまま洗濯かごに投げっぱなしになっていたしわのできたスーツを、もう一度アイロンで伸ばしている。
もう最近何でも自分の比喩に見える。
熱で伸ばしているのはしわじゃなくて本当は何?よれた心?洗濯しないまま、ごまかしてまた着るみたいな。そんなこと、Xにはふざけたって書けやしない。
前職の中途半端な開発者のせいでどうにも中途半端な不具合を持ったままのこのシステムだって、HSPを名乗ってみるもギリズタボロで働けてしまう中途半端な自分のようだ。いっそ本当に病気か何かで働けなければよかった。もう占いでグラつく程度の精神しか今は持ち合わせてない。週末無気力症候群でここ1年まともに1人で出かけられない。何度も何度もネットに転がってるセルフチェックでもうほとんど当てはまってどうしようもないのに、これがうつじゃなくてなんなのか全然わからなくてただただずっとベッドの上に横たわるだけの生き物。誰かに私の傷が本当にまともな傷なのか教えてほしい。それはあなたのわがままであり甘えだから、傷としては認められません。みたいな。私の何が悪くてどこがだめなのかちゃんと教えてくれないと。ちゃんと教えてくれないと…
結局仕事ができると、仕事はできるということでちょっと人間としての性格に難があっても会社という場所にはいられるみたいだってことは上司を見ててわかったけど、公私共に「この傷本当に正しい委員会」をひとりでにずっとやってるだけでまとめに恋愛もせずもう30も手前の年齢に差し掛かって半べそで仕事して全然大した残業時間でもないのに心の消費量がすごすぎて週末立ち上がれない、みたいなの。傷に鈍いやつらだけが生き残れて、感受性が強いだけで生きていかれない。いつだって言葉に詰まるよ。心と頭が一致しないまま15分後に話しかけてその15分がチリツモになって気づいたら私だけが何故か勝手に全てを抱え込んでんだよ。ずっと人が怖いと思ってるよ。

こたつの横で一昨年先輩の結婚式で当てたディズニーのペアチケットが埋もれたまんまになってて、今年の6月で有効期限。誘ったら一緒に行ってくれるかもしれない友達はいても彼氏はいなくて、でも私のように人間のふりして生活してると夢の国のほうからお迎えがくることもあるんだなって思ったね。

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