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AIの出現と習慣化の方法論

"It's not who I am underneath but what I do that defines me"
人の本性は行動で決まるものだ。
(マスクの下が誰か、は関係なく、「自分」は行動に表れるもの)

映画バットマン・ビギンズ (2005)

2020年の日付で保存されたままの下書きを見つけた。
タイトルは「習慣化の攻略方法(仮)」だ。

私は、自分は基本的に熱しやすく冷めやすい性格だと思っている。
何かしよう!と思い立った時のエネルギーとスピードと言ったら、まさに猪突猛進。思い出すのが、4歳の時、スキーで滑り方も止まり方もわからずに、直滑降で雪山を下り、私を探す家族の横を突風のごとく滑り去った時に匹敵する速さである。

しかし、少しすると、その勢いはどこへやら。急に失速する。やる気0になるので未練も何もなく、完全にフェードアウト。何事もなかったかのように日常に戻っていくので、これまた周囲がびっくりである。あれはなんだったのかと笑われるし、1つや2つに限った話ではないので、何かを始めると「また始まった」と嘲笑を買う。

このように、短命の興味は掃いて捨てるほどあるが、中には習慣化しているものもある。違いは何か。というわけで、今回は「習慣化の攻略方法」を共有したいと思う。

習慣というのは、強力なものである。
習慣が全てと言っても過言ではないかもしれない。だから、習慣を味方にすれば、多くのことが成し遂げられるかもしれない。

ということで、まずは習慣の力について再確認したい。

習慣化した場合>
「塵も積もれば山となる」

塵はとても小さい。それでもたくさん集まれば山になるよ、と、このことわざは言っている。黒い家具も、ずーっと掃除をしないと、表面が白くなる。見た目の色が180度変わるほど、小さいことを続けることはそのくらい別物に化ける。

習慣化しなかった場合>
ほぼ振り出しに戻る
特にレベルアップしていく習慣(学習、レッスンなど)の場合、せっかくレベル5まで進んでも、やめてしばらくすると、身についたことが白紙に戻ることがある。例えば大人になってからピアノを始めたが、途中で辞める。覚えたかけた曲もストップ。小さい頃から続けているものと違って、そのまま時が経つと、指が覚えているなんてことはほぼない。時間も労力もかけたのにピアノも無念。

時間、プロセスの無駄が多い
結果がでるまで、結局何度もトライしてしまう。何かとてつもない理由があって諦めたり、大きな舞台で最後まで戦い抜いた結果、とかそう言う理由なら別だが、大抵は、自分の気持ちで辞めてしまう。気分が乗らない、とか。そして、結果を出していないので時を置いてまた挑戦することになることが多い。ただ、2)に関係するが、再開するときはまたスタート地点に立っている。前回と同じところである。これを2回も3回も4回もやると、流石に「いい加減にしてよね?」となる。

「時間は万人に平等である。」
振り返って後悔する。辞めたときは、やる目的が行方不明になっているので、またやりたくなったらやればいい、くらいに執着がない。しかし後々振り返った時にやはり形にするはずだったものが形になっていないと感じる。無駄な後悔。同じ月日を過ごして、ある人は目標達成していたり、何かを実現していることを知った時の焦燥感。

辞めるのはとても簡単。しかし、やると決めたことは、ゴールまでやることで、初めて何か形となったり、身につき、役に立ったり、使えるものになる。

2020年の自分の過去記事より

ここで止まっている。
おそらく、自分なりの習慣化する方法をまとめていたのかもしれないが、同時に考えられるのが、そういう情報はネット上にたくさんあるということ。今さら書くほどでもないと気づき、情熱が消えた可能性がある。

それをここにきてその下書きを掘り出したのは、他でもない、AIの出現のおかげである。

人工知能(Artificial Intelligence)

AIの活用には賛否両論あったり、可能性や危険性を含めて、様々なことが議論されているが、物事を劇的に変えたのは間違いない。
まず、Googleでものを調べることが減った。AIでの検索は、Google登場時に匹敵するほどの衝撃で、その内容はGoogle検索の結果を軽く凌駕する。
「あれってなんだったっけ?」的な疑問や「ハウツー」を調べるにはとても便利である。

なので、習慣化する方法なんて調べたら、秒で回答が返ってくる。

・明確な目標を立てる
・小さく始める
・ルーティンを作る
・進捗を追跡する
・モチベーションを維持する
・リマインダーを活用
・自己管理を行う…

ChatGPTから一部抜粋

答えが分かっちゃった。じゃあもう習慣化、簡単ね?

AIが話題になってからずっと考えている人間の価値

AIは人間の生活の営みの中で、普通に人間が行なっていたものをさらっと行うようになると思う。悲観的に見れば「仕事が取られる」という見方もあるが、楽観的に考えれば、良い住み分けができると思う。これは私が話すまでもなく、多くの人がすでに話していることであるが。
現在、AIの限界を話している人も、これから時間が経つにつれて、今AIには出来ないことも、どんどん出来るようになっていくのだと思う。一昔前はクリエイティブなものはAIは無理と言われていたが、それは違うことがすでに証明されている(グラフィックデザインもできるし、写真コンテストで大賞取るし)。

行動することの価値

そこで習慣化の話に戻るのだが、習慣化については、ネット上に多くの記事があり、ブログ記事や書籍も然り、アプリも存在する。それだけ習慣化することが難しいのだろう…。個人的には、習慣化には、明確なゴール(内容と期間)があれば、だいたいのものは続く。内容によっては、目標達成と同時に終わる習慣もあるし、たまに忘れるけど、細く長く続いている習慣もある。環境が変わるのと同時に、続けるのが難しくなって終わったり、始めたりするものもある。それはそれでいいのだと思う。

ということで、習慣化に必要なのは、習慣化するための方法ではなくて、自分は何を求めているかを知ること。自分はどんな性格で、どんな傾向があって、何をしたいのか。自分をとことん掘り下げて、それによって自分なりのカスタムプランを作る。自分で好きなように。自由に。デザインする。なんの規制もない。ルールに則らなくて良い。その答えは、AIは出せないと思う。

そして、行動するのも自分。それもAIには出来ない。ダイエットするのは自分。英語の勉強するのも自分。運動も、水分をちゃんと摂るようにするのも自分。日記を書くのも自分。AIではない。

テクノロジーの進化で、瞬時に答えがもらえることが増えた。
Instant gratification = 短絡的、だけどすぐに楽に手に入る満足感、が増えた。すぐにネットに答えを求めてはいないか。SNSの、短く早い刺激に慣れすぎてはいないか。習慣はそれの真逆にある。

最初に引用した映画のセリフ。あなたが本当はどんな人間だか、他の人はわからない。でも行動に表れるのだと思う。変わりゆく世の中で、自分なりに考えて、行動することこそ、価値があることなのかもしれない、と考える。






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