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『超然たる人生』読み終わり

 『超然たる人生』は西尾幹二の『箴言集』ですが
あとがきで担当編集者が「西尾幹二先生の評論は、時間による風化能力をはるかに超えている。時間が経過しても力を失わない力の宝庫である」と
 出版されたのは2001年であるが、「中の評論は一部を除き、60年代の終わりから80年代の先生の著作物から言葉を選び出している」と言うが、これから更に20年経過した今日においても一つ一つの言葉が超然と輝きを放っていることに感動を覚えた

 日本が政治も教育も企業もがんじがらめになり、①不毛な教育議論の堂々巡りなどの教育の荒廃
 情けない文部省(今は文科省ですが)
②政治が個人を超えた巨大な力と化しつつある
③相対的な「善」に満足せず、常に絶対的な「善」をもとめる傾向の激しさの度を加えている
 などなど ……

いろいろ輝きのある言葉で書かれていて、さっぱり理解できない文章が半分以上あり、不甲斐ない気もするが
 私が思うに『政治、経済、社会、教育、福祉あらゆる分野において問題点が生じればその場しのぎのパッチワークによる対処をしてきたせいで、今では誰も根本にメスを入れられないこと、憲法しかり。新しい問題点は予測できても全て後任者に任せるという日本社会になっている。』と言えないだろうか
私もかつてそういう仕事をさせられたことがなんどもあるので実感がある
 そういう目で見ながら読むとわりと読みやすい

それにしても凄いと思った評論は
『世界中の国が自閉的になりかかっている』ということであった
 グローバルな世界ではなく、「各国が孤立主義や自己閉鎖的な国に進みつつある」と言っているが
まさにトランプ大統領が誕生したり、ロシアがウクライナに侵攻したことはこれに当てはまるだろう
 そして次は中国が、習近平が続くということ

『自由を犠牲にしなければ自由は得られない』
確かにそうでしょう、根本的にこれができなければ日本は沈没すると思う

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