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福沢諭吉の事件簿 読み終わりました

 『福沢諭吉の事件簿』の作者鷲田小彌太は福沢諭吉を近代日本の哲学者三傑の一人とし、優れた起業家であり、諭吉の思想は義塾の設立と経営のなかで鍛えられ、作家・教育者・ジャーナリストというポピュラーな場で活躍、八転び七起きまずは転んで立ち上がる人生を事件簿1〜16まで綴っている。

 最大の事件は、事件簿12 明治14年の政変
 伊藤博文が国会開設の実権を握り、大隈重信は政権から追放され、大隈のブレーンであった義塾門下生も官界からパージされ、福沢諭吉も足元をすくわれ完膚なきまでにやられたが、起き上がって時事新報を創刊した

 そして最後の事件簿として、諭吉の晩年を明らかにするために三宅雪嶺、司馬遼太郎、西部邁の架空対論が書かれていておもしろい。司会は事件簿に登場する諭吉の隠密でもう一人の福沢由吉
 「いくつもの思い出を、積み重ねていったら
見るはずの無い光景が、瞼に浮かんだ」で始まる
JRA(中央競馬会)のCMがあり、1枠1番サイレンススズカから8枠18番オルフェーヴルまで伝説として語り継がれる希代の名馬が一緒に走る「幻のレース」「夢のレース」があるが、まあ、『夢の福沢論』になるのかも

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