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映画「missing」を見て、思ったのは・・・(※ネタばれもあります)
土曜の朝一、8:45。
久しぶりに一人で週末を過ごす(夫が出張中)ので、映画を見てきた。
石原さとみ主演の話題作、「missing」。
公式サイトのintroductionには、こう書かれている。
娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。
どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく――。
(ネタばれもあるのでお気を付けください)
母の愛、
夫婦間の温度差、
兄弟の関係、
マスコミの報道、
SNSでの誹謗中傷、
視聴率と取材者への寄り添いの間で板挟みになる記者、
先入観、
いろいろな観点で、見た後から考えが巡ってくる…
わたしは普段映画を見るときは、
とにかくハッピーエンドで終わってほしい派である。
ドキドキハラハラしたり、キュンとしたり、イライラしたりしても、
最終的に気持ちよく終わってくれる映画を好んできた。
(映画監督が伝えたいメッセージを深く思考することよりも、
エンターテインメントとして映画を楽しんできた)
だから、「missing」も、美羽ちゃんが見つかってほしい・・・
それだけを思って、それだけを期待して最後まで見ていた。
でもこの映画では、はっきりとした結果までを追っていない。
描かれた範囲では見つからず、美羽ちゃんを探し続けている過程で終わっている。
公式サイトのintroductionに書かれているような、
「その中で光を見つけていく――。」
光なんて、ないじゃないか、と思ってしまった。
苦しい、暗闇の中で、映画は終わってしまったよ、、、とエンドロールを見ながら、なんとも苦しい思いになっていた。
最後の最後の、豊(青木崇高)の涙に、つられて泣いてしまったから、
見つかった感動じゃなくて、
何とも言えない感情のまま映画館を後にすることになった。
ひとり、電車に乗りながら考えていた。
光はあったのか?
でも、思い返してみると、
登場人物一人一人の演技によって、実は、その光(変化の兆し)は表現されていた。
役者ってすごいな、、
映画ってすごいな、、と思った
思い返せば、沙織里(石原さとみ)の目は変わっていたようにも思う。
落書きに落ちた影を撫でるシーン。
ほんの僅かに差し込む光のように、美羽ちゃんがいた頃を思い出して、変わらない愛情を注いでいる姿は、事件の起こった数か月の間には見られなかったことだと思った。
豊は、温度差がありすぎて、これ途中で離婚するやつかなぁ、、
って想像してた。
でも違った。
豊は、豊かで、すごく考えていた。
爆発させられない感情を抱えながら、美羽ちゃんと、沙織里のことを
すごく大切に考えていた。
ホテルの前の喫煙所で、3人家族を見ながら涙を浮かべるシーンとか、
やっぱり最後に手伝いますって言ってくれたお母さんの言葉で涙するシーンとか、豊の感情が出るシーンは、すごく心を揺さぶられたな。。
感情を抱えるだけじゃなくなっていったのかな、豊は。
夫婦の関係も最初とは全然違うものになっているように思った。
弟の圭吾(森優作)も、保身にまみれた状態から、踏み出していた。
自分を責めることしかできなかったところから、
美羽ちゃんの姿を探して、行動するところまで変わっていた。
圭吾も、本当に美羽ちゃんが大好きだったんだと、思えた。
映画の最初は圭吾の言動にイライラした。とても姉弟とは思えなかった。
(それは、逆に沙織里の言動からも思った。姉弟でこんな言葉まで言ってしまうのか…と)
圭吾の言動の背景にある保身の塊が表に出てきて、
あの車の中での、涙。
ねーちゃん、俺も美羽に会いたい。
本当に、心から思っていたんだ。
圭吾も、一人の家族だったんだ、と思わされた。
圭吾と美羽ちゃんがじゃれる動画、本当に仲が良かったもんね。
なんだか、今振り返って書きながら涙が出てくる…
(もしかしたら、私は今自分に子供が居なくて、姪っ子だけいるから、圭吾の方が感情移入できるのかも…)
テレビ局の記者の砂田(中村倫也)にも、
なんだかんだ思い返すと共感しちゃったな。
映画を見ているときには、心があんまり見えてなかった。
特に最初は、マスコミとして事実を伝えることが大事なの?視聴率(出世)なの?どっちなの?
と思ってた。
でもそれは、本当に彼が自分の大事にしているものは何かということと
向き合っているからこそ描かれた姿だったんだなぁ…
(それも、今の自分にも重ねちゃうな…)
相方のカメラマンから砂田さんが持っていきたい結果って何ですか?
って聞かれたときにの回答は、自分が問われているような気持ちになったな…
「意外・・・美羽ちゃんが見つかることじゃないんすね」
あの相方カメラマンは、率直で、けっこう鋭い役をしていたなと思った。
最後のカフェで、沙織里に謝るシーンで、
砂田が本当に美羽ちゃんを見つけたかったんだ、、ということも感じた。
やっぱりそれまでは、どっちつかず感がすごくあった。
そういう変化が、introductionで書かれている「光」なのかなぁ。。。
振り返りながら、言葉にしていくと、
本当にそうだったかはわからないし、
わたしがつかめたものがほんの一部だと思うけど、
映画ってすごいな、、と思う。
役者ってすごい。こんな苦しい、複雑な感情、
そして感情の変化を演じるって、
どんな憑依をしているんだろう。。。
YouTubeに、石原さとみのインタビュー動画が上がってて、
「撮影中は、ずっと口内炎が3つくらいあった。ずっと体調が悪かった」と話していた。
本当に、憑依しているから演じられるものなんだな、と思った。
映画を見て、こんな思いになったことも、
こうやって、言葉にしようと思ったことも初めてだったので、、
3年ぶり?にnoteを書いてみました。
全然考えがまとまらないままに書いちゃったけど、
思っていることを書くことってすごく大事だな、と思ったので、
映画に限らず、日常で感じていることをもっとアウトプットしようと思います。
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