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はじめて2泊3日で山歩きしたら身体が悲鳴を上げた話(常念山脈編) Day 2 燕山荘→大天井岳→常念小屋(泊)

2日目。
この日の出発地の燕山荘から、到着地の常念小屋まで、道中ずっと森林限界を超えており、北アルプスの西側の山並み(剱、立山、薬師、槍)などがずっと見えていました。
私の脚力で、1泊でアルプスに来ると「尾根を登って、すぐ尾根を下る」という、尾根ばっかりを歩く行程になりがちですが、今回は山に2泊する行程のおかげで、今までで一番長く稜線歩きを楽しめました。
景色は良いし、尾根歩きに比べると上り下りもなだらか。この稜線歩きこそ楽しい。尾根ばっかり歩くのは、山の楽しみ方としてはもったいないということに今更気づきました。
もちろん風雨にさらされたり、気象条件が厳しくなることも多いでしょうが、この日は温暖・無風で良い感じの気候でした。
そのせいか、大天荘では、午前10時くらいからビール飲んでいる人多数。

余談ですが、登山をする人って、リスク管理にはうるさいわけですが(当然ですけど)、酒を飲むことには比較的寛容ですよね。
例えば、「レインコートなしで山に行くのはけしからん」は多くの登山愛好家の共通見解だと思いますが、「酒を飲んで山を歩くのはけしからん」は共通見解というほどでは無いと思います。
人気漫画「山と食欲と私」でも、酒を飲んで高尾山を下るシーンが出てきますしね。
仮に高尾山で晴れの予報が出ているのであれば
・レインコートあり・酒気帯び
より
・レインコートなし・シラフ
で歩く方がリスクは少ないと、個人的には思います。

ま、でも山では基本自己責任だし、他の方が飲む分には私は全く意に介しません。お好きにどうぞ。実際これだけ天気良ければ飲みたくなりますよね。私も大天荘宿泊だったら、そこで飲んでいたと思います。
私は怖いから(あとはトイレに行きたくなるから)、その日の行程が終わるまでは飲まないだけです。

引き続き、ずーっと絶景続き、日本アルプス稜線歩き最高。
なんですが、正直なところ、この日の後半から若干飽きてきました。
自分は時速3km程度で動いており、遠景は少しずつしか変わらないから、当然と言えば当然かもしれないです。
絶景の楽しさを疲労が上回ってきたというのもあります。
(世界中の絶景スポットを回る旅をしてみたい、という思いもあるのですが、もしかすると、途中から飽きてくるのでしょうか。少し心配になりました)

そして最後、常念小屋への下りで膝が結構痛くなっていました。
明日このまま進めるか、エスケープが必要か微妙だなと思いましたが、とりあえず明日の脚の様子で決めることに。
一晩眠ると、脚の状態って結構変わっているので。

常念小屋で、宿泊者名簿に自分の住所を書こうとしたのですが、住所が出てこない。頭が全然動いていない。
そういえば、2日続けて歩くと大体こんな感じになります。
脳に血液が行っていないのか、栄養が行っていないのか、何なのかよくわかりませんが。
トレイルランナーが幻覚を見ると聞きますが、これの延長線上に幻覚が出てくるんですかね。

そして、夜あたりから食欲も落ちてきました。
エネルギーはかなり使っているはずですが、内蔵も弱っているんでしょうか。
昨日はケーキもご飯も食べまくりだったのですが、夕食は普通におかわりなしでごちそうさま。消灯より早い19時過ぎに寝ました。

ちなみに山小屋で寝るときって、相部屋と言うこともあって、身体が緊張していることが多いです。
寝返り打つのも忘れています。
人が密集しているときならともかく、隙間があるときは、とりあえず左右に寝返りを打つと、なんとなく身体も緩んで眠れる気がします。

2日目まとめ
・ 稜線歩きは尾根歩きより桁違いに楽しい(だが、絶景に飽きることもある)
・ 山に2泊すると、めいっぱい稜線歩きできる
・ 山で2日間動くと脳が止まってくる

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